自己破産

自己破産とは?
事例
Mさん 女性 幼い子供と二人暮し 
20代前半   アルバイト収入 約7万円
債権者数 8社   債務総額 約250万円

20歳くらいの時に好きな人が出来て、その人との間に子どもが生まれたのですが、その男性は全く責任を取らずに去っていきました。
残されてしまった自分と子どもに家族は冷たいものでした。結局、実家にいられなくなり、子どもと二人暮らしを始めました。
しかし、子連れの若い母親にとって、子どもを抱えたままでは長時間働くことも出来ず、アルバイトで食いつなぐのがやっとでした。しだいに借金に頼るようになりました。
生活費を稼ぐのも苦しい状況が続き、借金の返済など、まともに出来るわけがありません。生活は、どんどん苦しくなり、しまいには家賃も支払えなくなってしまいました。
自分の力では、どうすることも出来ないと悟り、司法書士事務所に相談に行きました。相談に行った時点で、家賃は半年近く滞納しており、家主から「出て行ってくれ」と頻繁に言われるようになっていました。
司法書士の先生からは、「あなたの場合、失う財産も全く無いので破産が良い、そもそもアルバイト収入だけで返済は無理だ。ただし、破産しても生活が成り立たなくなっているので、実家に頭を下げて戻ることを強く、おすすめする。」と言われました。
相談に行くまでは、借金が無くなれば何とかなると漠然と考えていましたが、目の前で収入と生活費を整理した金額を見せられて愕然としました。かなり、きりつめても生活費に対して収入が絶対的に足りないのです。そもそも自分は最初から自立していなかったことを思い知らされました。
先生の言うことも最もだと思い、親に全て事情を話して許しを請い、実家に戻れるように頼みました。母親は、すぐに許してくれましたが、父親がなかなか許してくれません。粘り強く頼んで、ようやく実家に戻れることになりました。これで家賃と食費の心配が無くなりましたので、生活の目処が立つようになりました。
しばらくして破産免責の決定が降りました。今後は、子どものためにも、堅実に生活していこうと思っています。

○事務所からのコメント○
Mさんの場合、取引期間も短く利息制限法で引き直しても大幅に債務が残ってしまう状態でした。幸い目ぼしい財産も無かったので、迷わず破産をすすめました。ただ、破産しても生活が立ち行かない状態だったので、実家に戻ることをすすめたのです。実家に戻れば、家賃の滞納分も含めて破産することが出来るのもメリットでした。(大家さんには不義理になりますが、仕方が無いですね)最終的には、ご両親も納得したようで、良い解決になったと思っています。

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どういう手続なの?
全ての借金を帳消しにしてしまう、清算型の手続きです。
債務整理の代表的な手続きと言ってよいでしょう。
平成12年に「特定調停」、平成13年に「個人再生」ができるようになるまでは、
債務整理と言えば、自己破産のことでした。今は手続きの幅が広がっています。

平成17年から破産法が改正され、より現実に即した使いやすい手続きになっています。
主な改正点については、このページの下段をご覧下さい。


どんな人に向いているの?
まず、収入が無い人。
専業主婦で夫の収入を当てにできない人。
収入はあるけれど少ない人。
現在の収入では、たとえ借金が減ったとしても返済が無理な人。
これらの人は、自己破産を選択せざるを得ないと思います。

どの程度の収入なら他の手続きが選択できるかは、ケースバイケースなので、
詳しく知りたい人は司法書士、弁護士に相談して下さい。

自己破産のメリットとデメリット
メリット デメリット
★清算型手続きなので後に借金が残らない。

★名古屋地裁の場合、手続期間が比較的短い。
(通常4ヶ月くらい。債務者の状況により長くなる場合もある。)

★業者があまり抵抗しない。(司法書士・弁護士がついて自己破産する場合、比較的あっさりあきらめる。)
★手続き期間中(申立から免責決定まで)に限りいくつかの職業制限がある。 (保険外交員、警備員など)

★一度免責されると、7年間は破産免責を受けることができない。

★財産(不動産・車・生命保険・退職金・預貯金等)が40万円以上ある人は、処分しなければならない(名古屋地裁の場合)
他の手続きと比較する
手続にいくらかかるの? どのくらいの期間が必要なの?
裁判所に払い込む実費が2万〜3万円くらいです。
期間は、4ヶ月ほどかかります。(名古屋地裁同時廃止の場合)

破産法改正による主な改正点
1. 一度免責を受けた者が再び破産できる年数が短くなったこと
(旧法では10年→改正法では7年)
2. 破産申立後に強制執行の中止命令が可能になったこと
今までは、破産申立後から免責決定確定までの間、債権者が債務者の財産に対して、強制執行をしかけることが可能であった為、申立後の債務者は大変不安定な地位に置かれていた。
改正法では、破産申立後に強制執行中止命令が可能になり、破産開始決定後は、個別執行禁止効が認められた。従って、開始決定後の新たな強制執行は禁止されるとともに、申立後の既にされている強制執行は、一時停止または中止されることとなった。
3. 裁量免責の明文化
旧法では、免責不許可事由(ギャンブル、浪費による借金等)があった場合、裁判所の裁量で免責できるかは、法律上明らかではなかった。(実際には広く認められる傾向ではあった。)
改正法では、免責不許可事由があった時の裁量免責を、法律で明確に規定した。
要するに、今まで実務上行なわれていたことを、法律による根拠を与えたということである。

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