司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

1月 22 2018

任意整理(25) 夫が個人再生、妻が任意整理で解決

以前に夫の個人再生で借金を5分の1に減らして解決した方の妻から2年ぶりくらいに連絡があり、「実は私も最近、借金が増えてしまったので何とかならないか」という相談を受けました。

夫の個人再生の時点で家計簿をチェックしていたので、その時は妻の借金はそれほどでもなかったのですが、その後、夫が転職したらしく、しばらく給料の無い時期があり、その際に妻の借金が増えてしまったようです。

具体的には、クレジット会社が5社、消費者金融が1社で、合計残高が約143万円でした。業者はUCSカード、楽天カード、セディナ、イオンクレジット、三井住友カード、アイフルです。

せっかく夫の個人再生が認可されて、あと1年ほどで支払いが終わる状況だったので、今のままでは夫の支払いも滞ってしまうので何とかしたいという強い要望でした。

相談を受けた直後は妻も個人再生をしたらどうかと提案しましたが、一つ問題がありました。自動車の名義が妻だったのです。

個人再生の方が借金の減額は大きいので支払いは楽になります。しかし、自動車ローンが残っている状態で個人再生を行うと、自動車はローン会社に引き上げられてしまいます(これは自己破産の場合も同様です)。ローンが無い状態なら自動車は残りますが今回は違いました。また、妻名義の自動車を夫が通勤に使っているという事情もありました。

こういう場合、引き上げられた後、中古車を購入するという手段がありますが、夫婦とも新たなローンが組めない状況なので一括購入しかありません。そんな資金はとても用意できないので、他の方法を考えてほしいと言われました。

そこで、支払額は個人再生より増えますが、自動車の引き上げはしなくても済む任意整理を提案しました。

殆んどの業者が利率の低い時期に借りているので、利息制限法に引き直しても、ほとんど残高は変わりません。ただ、司法書士が代理人となって任意整理をした場合、分割払いに対して利息が付きませんので(無利息分割)、トータルの支払額はかなり減ります。

また、司法書士が受任通知を出してから、和解契約が成立するまでの数か月の間、業者からの連絡は全て司法書士に行き、合法的に支払いが止まった状態になります。これが気持ち的にはすごく楽になり、冷静に考えられるようになるという人が多いです。

このことを説明したところ、「任意整理でやってほしい」という依頼を受けました。

そこで各社に受任通知を出して取引履歴を入手したところ、やはり予想通り残高はほとんど変わりませんでした。そのことを妻に報告して、分割払いの交渉に移ります。

最近は業者の経営も厳しく、より短期間の分割を主張してくる場合も多くなってきているのですが、「それでは自己破産になってしまう。そうなったら業者の方も得はしないでしょう」と説得して、何とか6社全てに3年分割を認めてもらいました。

自動車も残り、夫の個人再生も続けられる目途が立ち、非常に満足して頂けたようで何度も感謝されました。とても良い解決になったと思っています。

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http://www.hashiho.com/debt/ninniseiri/

1月 12 2018

銀行預金を差押えられた後の入金は、どうなるのか。

借入金や税金の滞納で銀行預金を差押えられることがあります。この場合、差押えられた後に給料や年金などが同じ口座に入金されたら、どうなってしまうのでしょうか。このような質問を良く受けます。

結論から言うと、「差押後に入金された金額には、差押の効果は及ばない」ことになります。従って、差押の後に入金された給料や年金は問題なく引き出せるということです。

これが給料の差押との最大の違いになります。給料の差押の場合、差押金額に足りない場合、給料の一部がずっと差し押さえられたままになります。差押金額分が差し引かれるまで、給料の差押は終わりません。

一方、銀行口座の差押は、差押が入った瞬間に口座に残っていた金額以外には効果が及びません。その後の入金は関係ないのです。

これは差押をする方にとってもリスクがあります。もし差押をした時に銀行口座がゼロだった場合、差押は空振りに終わり裁判費用が無駄になります。だから、もし給料と口座の両方が分かっていた場合、債権者はほぼ間違いなく給料の差押を選択します。

差押には、このような特徴がありますので覚えておきましょう。

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http://www.hashiho.com/credit/kyosei/

1月 10 2018

時効(29) 新生パーソナルローンの「御通知」

新生パーソナルローンは「シンキ」という消費者金融が新生銀行グループに吸収されて出来た会社です。シンキから昔、借り入れていた人は、この会社名で請求が来ますので、架空請求と間違えないように注意しましょう。

新生パーソナルローンからは「御通知」というタイトルの書面が届くことがあります。内容は以下のようなものです。

「平素は弊社とお取引いただきまして誠にありがとうございます。
さて、弊社とのご契約にもとづくご返済の件につきまして、本日現在ご入金が確認されておりません。このような状態が続きますと、お客様の負担が大きくなるばかりか、ますます解決が困難になります。
そこで、ご返済額(残高)の見直しを提案させて頂き、お客様の負担軽減に努めさせて頂きたいと考えております。下記記載の金額を期限迄にご返済頂ければ、弊社との取引は終了となります。
下記金額の一括のご返済が困難な場合は、下記担当者までご連絡頂ければ今後のご返済の相談に応じることも可能です。」

上記の文章の下に現在の利息・損害金込みの金額(たいていはかなりの高額)と、ご提案額としてかなりの割引をした金額の両方が記載されています。

何も知らない人が見ると、「こんなに割引してくれるのなら、さっさと支払って終わらせてしまおう」と、つい連絡をしてしまいたくなる文章です。

しかし、早まってはいけません。これは業者の罠かもしれないのです。
実は、このような書面を送られた債務者の中のかなりの人が、既に消滅時効期間が経過していて、正式な法的書面を送ることで支払いを免れることが出来る可能性があるのです。

業者に電話をして、「いついつまでに支払います」と支払いの約束をしてしまい、それを万が一、相手に録音されていたりしたら、せっかく消滅時効期間が経過していても、支払義務が復活してしまう可能性もあります。(だからこそ業者は、電話をかけさせるために割引額を提案しているとも言えます)

長期間支払っていなかった人は消滅時効の可能性があります。まずは業者に連絡する前に、時効に詳しい専門家に連絡しましょう。

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http://www.hashiho.com/debt/shometsu/

1月 04 2018

離婚による財産分与の不動産登記(名義変更)

離婚による財産分与で不動産を譲り受けた場合、不動産登記(名義変更)をする必要があります。この際、二つ注意すべき点があります。

一つは、協議離婚の場合、「不動産の登記に相手方の協力が得られるのか」という問題です。

協議離婚の場合の不動産登記(名義変更)は、相手方の実印、印鑑証明、権利証(登記済証・登記識別情報)が必要になりますし、依頼を受けた司法書士が相手方と本人確認のために面談することも必要です。貰い受ける人の単独では出来ません。円満離婚なら問題ないかもしれませんが、相手方と険悪な雰囲気になっていたとしたら不動産登記(名義変更)に協力してもらうのは難しいかもしれません。

一方、裁判所の調停・審判・訴訟などによる離婚の場合は、裁判所の判断が出るまでは大変ですが、判断が出た後、不動産の所有権を財産分与により譲るという結果が得られれば、相手方の協力は不要になります。

結果の書かれた裁判所の調停調書・審判書・判決正本などを添付していけば、貰い受ける人の単独で登記を行うことが可能です。もちろん司法書士による相手方の面談も不要です。

二つ目の注意点としては、贈与税の問題です。
通常は財産分与で不動産を貰い受けても贈与税はかかりません。財産分与とは今までの夫婦の財産を清算するのが目的だからです。

しかし、夫婦の財産を清算するよりも多いと思われるような財産の場合、税務上の財産分与とは認めてもらえない可能性があります。その時は、超えた分に関しては贈与税の対象になるかもしれません。

このように財産分与と言っても気を付けるポイントがありますので、事前に専門家に相談するのが間違いが無いと思います。

12月 25 2017

残業代請求⑰ 残業代の時効期間は変わらない

2020年4月から民法が改正されます。その中で短期消滅時効の規定が大幅に改正されて、5年に統一されることになっています。

今までは、飲食代のツケやホテル代などは1年、塾や習い事の月謝は2年、医療費は3年など、バラバラに決められていて、複雑で分かりにくいとされていた為です。

では未払い残業代の請求権の2年という時効期間は、どうなるのでしょうか。

実は、未払い残業代に関しては、時効期間は2年のまま変わりません。何故でしょうか。

理由は、残業代の時効期間は民法ではなく労働基準法の規定だからです。労働基準法が改正される訳ではないので影響を受けないのです。

ですから、2020年4月からは5年分請求できるのでは、と思った人には残念ですが、残業代の請求期間は今までどおり2年間となります。

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http://www.hashiho.com/overtime/

12月 14 2017

時効(28) 引田法律事務所の「通知書」

前にも本ブログでご紹介した引田法律事務所ですが、「受任通知書」が届いた後、しばらく放置していると、次に「通知書」という書類が届く時があります。

この通知書、以下のような文章が書かれていることが多いです。

「当職は、株式会社日本保証(以下、「通知会社」という)の代理人弁護士として、貴殿に対し通知します。
過日、当職において貴殿宛に受任通知を発送しておりますところ、遺憾ながら現在に至るまで貴殿との間で話し合いによる解決に至っておりません。
当職としましては、基本的には話し合いによる解決を念頭においております。よって、本書面回答期限であります、平成〇年〇月〇日までにお支払い、又はご連絡をお願い致します。
回答期限内に連絡を頂けない場合、通知会社の判断により、貴殿の資産(不動産・預金など)に対する仮差押、訴訟提起等の法的手段を講ずることもありますので、本書面をお読みになりましたら、速やかに当職宛にご連絡を下さいますよう、お願い申し上げます。」

法律事務所らしく、法的に正確な表現には気を使っているので、読み取れることがあります。途中にある「仮差押」や「訴訟提起」という言葉に注目して下さい。
この言葉からは、過去に裁判手続は行われていない可能性が高いことが分かります。何故なら、行われていれば判決等が出ていて、次に行われるのは「差押」になるからです。

あと、通知書の2枚目にも重要な情報があります。
「支払の催告に係る債権の弁済期」という項目と「最終貸付年月日」という項目が見つかるはずです。

この二つの日付の両方ともが5年以上前だった場合、消滅時効で解決できる可能性が非常に高くなります。
該当すると思われた場合は、業者に連絡する前に、時効に詳しい専門家に相談しましょう。

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http://www.hashiho.com/debt/shometsu/

12月 06 2017

個人再生(39) どうしても自己破産したくない人へ

多くの人が、借金で困った時に、一度は頭をよぎるのが自己破産だろうと思います。法律が改正され利率が下がった為、以前に比べて過払金で何とかなる人は、右肩下がりで減少しており、最近では自己破産が増加傾向にあります。しかし、自己破産以外にも個人再生という債務整理の手段があることは、あまり知られていません。これは非常にもったいないことだと私は思います。

自己破産には様々な制約があります。例えば以下のようなものです。

(1)「同時廃止」と「管財事件」という2種類があり、管財事件に回されると裁判所に払う費用(弁護士・司法書士費用とは別です)だけで40万近くかかります。また、破産管財人が選任されて、管財人によって細かい財産調査を受けることになり、期間も長くなります。一方、同時廃止の場合は、裁判所に払う費用は通常5万円以下で、破産管財人も選任されません。

(2)上記のような理由で同時廃止を望む債務者が多いのですが、裁判所は同時廃止をなかなか認めない傾向があります。特に最近はその傾向が強くなっています。

(3)同時廃止にする為には、手持ちの財産総額(現金・預貯金・保険・車・退職金の一部・不動産など)が40万円以内であることが最低の条件になっています。また、浪費・ギャンブルなどが借金の大半を占めている場合も認められないケースが多いです。

(4)過去に自営業や会社の経営者になっていた場合も、同時廃止が認められないことが多いです。現在、自営業や経営者の場合は、ほとんどが認められません。

(5)同時廃止であっても、裁判所に債務者が呼び出され、裁判官と面談することが2回もあります。(1回ですむこともたまにありますが、最近は少ないです)

これらの理由により、自己破産は使いにくい制度になっているのが実情です。他にも「イメージが悪い」というのも、自己破産を避けたい大きな理由の一つになるでしょう。

これに対して個人再生は現在、非常に使いやすい制度になっており、お薦めです。具体的に説明すると以下のとおりです。

(1)個人再生とは、借金を5分の1、または100万円まで強制的に減額して、無利息3年36回払いで毎月支払っていくという非常にお得な制度です。

(2)裁判所に支払う費用は通常5万円以下です。たまに(1割くらい)、これ以上になる場合がありますが、それでも15万円以下です。最近は、高額になるケースが減少傾向です。自己破産は高額になるケースが増加傾向なので、逆になっています。

(3)通常は、債務者が裁判所に呼び出さることは1回もありません。書類の提出だけで進行していきます。たまに(1割以下)、呼び出されることがありますが、非常に少ないです。

(4)借金の原因は問われません。全額ギャンブルや投資の損失などでも借金を減らすが出来ます。

(5)同時廃止のような手持ちの財産制限がありません。財産を換金する必要もありません。ただ減額した借金の額と財産総額を比べて、財産総額の方が高かった場合は、分割払いの支払いが多くなることはあります。

(6)住宅ローンがある人は、住宅ローンをそのまま払い続けながら、他の借金だけを減らすことが可能です。ようするに、住宅を失わずに借金を大幅に減らすことが出来るのです。これは、個人再生だけに認められている大きなメリットです。

このように個人再生は自己破産にはないメリットがたくさんあります。しかし、比較的新しい制度なので、経験している専門家が少なく、自己破産ほど知られていません。丁度、医療で言えば、最新の治療法のようなものだと思って頂けると近いと思います。「最新の治療法を使えば、今まで救えなかった人も救えるようになる」というイメージです。

専門家も、自分があまり経験していない制度はすすめにくいという事情もあるでしょう。しかし、債務者にはそんな事情は関係ありません。

「専門家に相談に行ったら、自己破産をすすめられた。しかし、どうしても破産は嫌だったので、セカンドオピニオンを聞くつもりで、他の事務所の無料相談を受けてみた」。このような方が私の事務所にはよく訪れます。そして、個人再生の話を聞くと、「そんな方法があったんですか、全然教えてもらえなかった。」と言って、驚かれる方が多いです。

どうしても自己破産が嫌な人は、一度、個人再生で解決できないかを検討してみることを強くおすすめします。

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http://www.hashiho.com/debt/kojinsaisei/

11月 15 2017

時効(27) オリンポス債権回収の「支払督促」

オリンポス債権回収も裁判に訴えてくる時は支払督促をよく利用する業者です。(支払督促の詳しい説明については時効(26)の記事を参照して下さい)

一般の方が誤解しやすい点に、「プロの業者が裁判に訴えてくる位だから時効は成立していないのだろう」というものがあります。しかし、これは大きな間違いです。現実には、消滅時効期間が経過した後に訴えてくるケースは結構多いのです。

裁判になった場合、訴えた業者の方で、契約の内容や取引の経過などを明らかにする必要があるので、届いた裁判書類を見ると、かなり詳しい内容が分かります。これが裁判になった時のメリットの一つです。

オリンポス債権回収の支払督促の場合、「請求の趣旨及び原因」というタイトルのページの下の方に「分割金の支払を怠った日(期限の利益喪失日)」という項目があります。ここに書かれている日付から5年以上経っていれば消滅時効が完成している可能性が高くなります。

支払督促は反論する為の異議申立期間が短いので、当てはまる場合は急いで時効に詳しい専門家に相談しましょう。もし、到着してから2週間が経過してしまった場合でも、多少不利にはなりますが、反論する方法はまだあります。あきらめずに検討してみましょう。

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http://www.hashiho.com/olympus/

11月 10 2017

時効(26) アビリオ債権回収の「支払督促」

消費者金融や債権回収業者、法律事務所などが裁判に訴えてくる場合、方法が2種類あります。一つは支払督促と言う方法、もう一つは民事訴訟です。

送られてくる書面の表紙のタイトルは、支払督促の場合は「支払督促」と書かれ、民事訴訟の場合は「訴状」と書かれていますので、タイトルを見れば一般の方でも区別することは可能です。

また、裁判書類には必ず事件番号と呼ばれる記号と数字が書かれており、支払督促の場合は「平成〇年(ロ)第〇〇号」と書かれ、民事訴訟の場合は「平成〇年(ハ)第〇〇号」と書かれています。(元金が140万円を超える民事訴訟の場合は「平成〇年(ワ)第〇〇号」と書かれていますが、個人の貸金訴訟で元金が140万円を超えているのは滅多にありませんので、非常に少ないケースです)

かっこの中のカタカナは裁判所特有の記号で、(ロ)は支払督促を、(ハ)と(ワ)は民事訴訟を表しています。従って、事件番号が分かれば裁判の種類も分かるようになっているのです。

そして業者によって、支払督促を多く利用する業者と、民事訴訟を多く利用する業者に分けられます。

例えばギルドという業者は圧倒的に民事訴訟を選択することが多く、本社が大阪にあるため、大阪簡易裁判所から「訴状」が届くのが一般的です。

一方、アビリオ債権回収の場合は支払督促を選択することが多く、「支払督促」というタイトルで、記号は(ロ)と書かれた書類が届きます。

支払督促の特徴は大きく2つあります。

一つは、訴えられた裁判所が債務者の地元になることです。従って、債務者が大阪にいれば大阪の裁判所、東京にいれば東京の裁判所から書類が届きます。(これに対して民事訴訟の場合は、一般的に債権者の地元で訴えてくるケースが多いです。ギルドが本社のある大阪の裁判所に訴えるのが良い例です)

二つ目は、反論する為の期間が支払督促の場合は2週間以内と非常に短いことです。(民事訴訟の場合は、一般的に1カ月以上先になっていることが多いです)

支払督促は反論の期間が短いため、時間との勝負になります。うかうかしていると2週間はあっという間に過ぎてしまいます。素早い決断で反論書を裁判所に提出しなければなりません。

素早く決断する為に参考になるのが、「請求の趣旨及び原因」というタイトルのページに書かれた「期限の利益喪失日」と言う記載です。(細かい字で書かれている時もありますので注意して見つけて下さい)

この期限の利益喪失日から5年以上経っていたら、消滅時効が完成している可能性が非常に高くなります。すぐに消滅時効に詳しい専門家に依頼して反論書を作ってもらいましょう。ちなみに支払督促の反論書のことを「督促異議」と呼びます。

アビリオ債権回収は比較的行儀の良い業者なので、消滅時効が完成していた場合は割と早くに「取下書」が届き事件が終了します。しかも、取下書が届いたのと同じくらいの時期に契約書原本も返却してきます。消滅時効の場合、業者の契約書の返還義務は無いので(弁済の場合はあります)、これはアビリオが進んで行っている行為であり、良い特徴と言えるでしょう。

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http://www.hashiho.com/guild/

11月 09 2017

時効(25) ギルドの「支払い猶予」

このブログでも何度も紹介させて頂きましたが、不当請求を行う業者の中でも特にギルドはたちの悪い業者で有名です。このギルドが最近、時効対策として行っている新たな手段がありますので、ご説明します。

それは「支払い猶予」と呼ばれるものです。具体的には、ギルドの担当者が訪問した際(電話の場合もあるでしょう)、よく一括請求をしてきます。「分割をなかなか認めない」というのがギルドの特徴なので、ここまでは予想できる対応です。最近は更に悪質になって、以下のような対応をしてくるようになりました。

一括請求をされた債務者は、たいていは次のように反論するでしょう。「一括なんてとても無理だから分割にしてくれ」とか、「今は支払えないから待ってくれ」とかです。ところがギルドは、この返事に後ほど噛みついてくるのです。

上記のやり取りがあった時は、その場ではおとなしく帰ります。しかし、担当者が記録を取っていて、「〇月〇日○時〇分に支払い猶予の返事」などと記載しておくのです。

そうすると後に消滅時効の通知を出した時に、ギルドの担当者から「支払い猶予があったので消滅時効は完成していない。もし払わないなら裁判をする」などと言ってきます。実に強気の対応です。

支払い猶予とは、債務者の方から支払時期を延期してもらうように要請したことを言います。これは支払いを約束したのと同等と判断されて、時効中断事由(時効が振り出しに戻ること)になる可能性がある行為です。

しかし、上記のようなやり取りが実際に支払い猶予に当たるのかどうかは非常に微妙なところです。まして、確実な証拠が残っていると言えるかというと更に微妙になります。

もし、「支払を延期してくれ」と書かれた書類に署名していたとか、やり取りをテープに録音されていたとしたら危ないかもしれませんが、今のところギルドの対応は担当者の記載による記録に留まっているようです。ようは担当者の好きなように書ける訳で、証拠としては弱いでしょう。

しかし、このような弱い証拠でも過去の経験から言うと、裁判を起こしかねないのがギルドと言う業者です。もし裁判になったら、証拠が弱いところをついて争うことになりますが、裁判である以上、100%勝てる保証はありません。(もし100%という専門家がいたら、その方が怪しいでしょう)

他にも「脅迫的な状態で行われた支払い猶予は時効中断事由にはならない」という判決もありますので、勝つために、あらゆる反論をしていくことにはなりますが、結構な負担であることは確かです。

上記のようなやり取りは、通常行われているものですが、今のところギルド以外で、ここまで強硬な対応をしてくるところはありません。そもそも裁判をしたところでギルドが勝てる保証も無いのですから。

しかし面倒な状態に巻き込まれるのは確かなので、ギルドの担当者に対しての発言は、くれぐれも注意した方が良いでしょう。最も良いのは担当者とは一切話をしないで「今、忙しいから〇日後にまた連絡してくれ」と言って追い返し、その間に専門家に相談に行くのが得策でしょう。

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http://www.hashiho.com/guild/

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