過払金返還請求

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事務所に来たNさんは、「本当は、自分で何とか返したかったんだけど・・・」と辛そうに言っていました。
債権者は大手2社。A社は20万円ほど、B社は150万円ほど残っていました。
取引は両方とも10年以上あり、過払いになっている可能性がありました。しかしB社には、不動産担保がついており、もし過払いになっていなかったら、担保を実行され、競売になる危険性がありましたので、慎重に行なう必要があります。
そこで、B社については本人に直接、取引履歴を請求してもらうことにしました。本人ならば、債務整理と関係なく、取引履歴だけを請求することも可能です。
後日、本人のもとに送付された取引履歴を受け取り計算してみると、予想通り過払いになっていました。これなら担保実行される心配は無いと判断して、B社についても依頼を受け介入しました。
他にも既に完済して、現在は取引していない業者が1社ありましたので、そちらについては間違いなく過払金が発生しておりますので、請求することにしました。5ヶ月くらいかかりましたが、以下のように決着し、不動産担保もとれて、本当に良い結果になりました。

  手続前 手続後
A社 債務額 約 20万円 過払金 約 40万円
B社 債務額 約 150万円 過払金 約 160万円
C社 完済していた 過払金 約 100万円
合計 約170万円 約300万円返金されました

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*債務整理の方法選択の重要性について(当事務所の事例より)
無職またはパート・アルバイトで、ほとんど収入が無い為、最初から残債務が残る手続きはあきらめて、「破産させて欲しい」と言って事務所に相談に来ます。私も、収入や家計を聞いていると「やはり破産かな・・・」と一旦は考えましたが、「取引期間が5年以上ある債権者が3分の2以上あるので、一応取引履歴を請求してみましょう。ひょっとしたら過払いになっているかもしれません。」と答えて、任意整理で始めてみます。
しばらくすると、業者から取引履歴が送付されてきます。なかなか出してこない業者もいますから、粘り強く交渉し、開示請求をし、取引履歴を利息制限法に沿って引き直し計算をしていきました。

過払い請求の注意点すると、かなりの業者が過払いになっていて、取り戻した過払金で、債務が残った業者も全て払えてしまいました。無収入や少ない収入で債務整理をしたにもかかわらず、破産せずに済みました。取引期間が長い場合は、このようなケースが、いくつかあります。

ここで、注意して頂きたいのは、依頼するべき専門家の選択が重要になってきているということです。昔ながらの方法で、収入が足りなければすぐに自己破産というスタイルで業務をしている弁護士や司法書士も、残念ながら存在します。このような人達は、概して過払金の回収に消極的です。
しかし、最近では、過払金の回収をしないで、債務整理を行なった場合、弁護士や司法書士の責任問題になりかねない状況になりつつあります。東京では、過払金を見逃して自己破産をすすめた司法書士が訴えられたという事件が起こっています。

過払金の発生が見込まれる債務者は、慎重に専門家を探す必要があるでしょう。

過払い請求の手続きどういう手続なの?
取引期間が7〜8年以上ある場合、利息制限法で再計算すると元金は既に返し終わっていて、払い過ぎになっている場合があります。その払い過ぎた金額を、業者に請求して取り返す手続きです。(返し方によっては、5〜6年で過払いになっているケースもあります。5年以上取引していれば、一応過払いの可能性を疑ってみた方がよいでしょう)

しかし、甘く考えてはいけません。業者からすれば、一転して支払う立場に立たされる訳ですから、抵抗も非常に強くなります。

この手続きが成功するかどうかは、いかに業者から過去の取引明細を取り寄せるかにかかっています。7年以上前からの取引明細を取り寄せることができれば、半分が成功したと言ってもよいでしょう。

最近は「取引履歴を開示することは業者の義務である」ことを認める最高裁判決が出ましたので、以前に比べれば大手を中心に取引履歴を開示する業者が増えてきています。しかし、中小業者の中には、まだまだ開示しない業者もあります。請求しても無視されたり、3年間だけ出してきたり、請求すると「古い帳簿は処分したから無い」と言ってきたり(取引履歴を記録した書類は、業者にとっても重要書類なので、処分などするはずが無いのですが)、あらゆる抵抗を受けることになります。
*どんな人に向いているの?
任意整理の中で行われるケースが多いので、基本的には任意整理と同じです。(自己破産や個人再生の手続中に、過払いが発見されるケースもあります。)

中には、ほとんどの業者が過払いになっているというケースもあります。
とにかく、5年以上、消費者金融又はクレジット会社との取引がある人は、一度、司法書士か弁護士の事務所を訪れてみることをおすすめします。既に完済して取引が無い場合でも、相手が大手の業者ならば過払金の請求は可能な場合が多いです。一度試してみると良いでしょう。

過払い金返還請求の具体例過払金返還請求のその他具体例(当事務所)


  手続前 手続後
A社 債務額 約 108万円 債務額 約 24万円
B社 債務額 約 188万円 過払金 50万円
C社 債務額 約 50万円 過払金 55万円
D社 債務額 約 100万円 債務額 約 43万円
合計 約446万円 約38万円返金されました

 

過払い金返還請求の注意点過払金返還請求の注意事項


「平成19年2月13日最高裁判所判決の影響」

上記判決は、最近の全国の過払訴訟に対して多大な影響を与えていますので注意が必要です。
ここ1年近く、過払訴訟では債務者有利の判決が相次いだ結果、訴訟に持ち込めば必ず勝てるという状況が最近まで続いていました。ところが、今年の2月に上記の最高裁判決が出てから、今までの債務者圧倒的有利の状況が変わりつつあります。
素人の方に向けて書いたホームページなので、法律の詳しい解説は避けて、簡単にポイントだけ説明しましょう。
この判決で最も影響が出ている部分は、長い取引の途中で完済して空白期間があった後に、再び借入を始めたというケースです。この場合、最初の取引を第一取引、2回目の取引を第二取引と呼ぶことにしましょう。判決では、第一取引と第二取引の間に、双方共通と考えられる契約(基本契約または包括契約と呼ばれています)が無い場合は、第一取引と第二取引を別個の契約とみなして、過払金も別々に計算して最後に二つの過払金を合計するという解釈になる可能性があるのです。
これを受けて貸金業者は、空白期間がある取引を個別に分断して主張してくるようになっています。(当然、裁判では原告・被告とも自身に有利になるように主張してきますから)。
この計算が行なわれると、一本で計算した場合に比べて過払金は減少します。特に問題なのは、第一取引の最後が10年以上前の場合です。このケースだと、第一取引は時効で消滅してしまいます。要するに第一取引の過払金はゼロになってしまうのです。下手をすると過払いだと思っていたのが、債務が残ったりするケースまで出てきています。
最高裁判決の影響で、今まで説明したような債務者不利の計算方法を主張する裁判官も、かなり出てきているのが現状です。
専門家に依頼する時は、この辺りの事情も、一通り聞いておいた方が良いでしょう。
☆ この判決についても、きちんと答えられる専門家に依頼することを、おすすめします。


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