個人再生

個人再生とは?
事例
Kさん 男性 夫婦での相談 子供一人と三人暮し
40代 会社員  手取月収 約30万円
債権者数 13社   債務総額 800万円 (夫婦の合計額)

若い時に 親が銀行から借入をしていて、その保証人になったのが始まりでした。30代の時に親が支払不能になった後、逃げてしまい、突如として400万くらいの借金が降りかかってきました。自分では保証人になったことすら忘れていたほどだったので、途方にくれてしまい、返済の為、高利の借金に手を出すようになりました。
幸い、当初は給料も良く住宅ローンも含めて何とか支払えていました。ところが、ある時、病気になってしまい入院して会社を休まなくてはならなくなりました。半年ほど、まともに会社に行けない状態が続き一気に生活が苦しくなりました。返済の為の借入も頻繁にするようになっていきました。
典型的な自転車操業になり正常な判断力も無くなっていたのでしょう。この頃に紹介屋詐欺にも引っかかってしまいました。審査の甘い借入先を紹介してやるから先に紹介料を振り込ませるという手口です。後で司法書士の先生に聞いたところ、典型的で良くある手口だそうですが、その時の私は全く疑いませんでした。
結局、借金は一層膨らみ住宅を手放すことも考えました。その時に偶然ホームページで司法書士事務所を見つけて相談に行きました。
司法書士の先生から、「住宅を手放さずに済むかもしれない」と言われ半信半疑で説明を聞いていました。どうやら個人再生と言う方法があるらしく、自分はその手続をして、妻は自己破産をすすめられました。実は妻にも返済に協力してもらっていたので、妻名義の借金も結構膨らんでいたのです。絶望的だと思っていた高額の夫婦の借金が、この方法で劇的に減ることが分り、しかも住宅も維持できるというのです。
早速、依頼をして取り掛かってもらいました。手続は順調に進み、取り立ても無くなり平穏な生活が戻ってきました。しばらくして認可決定も降りて、これから3年間の支払いが始まります。
今回のことを教訓にして、遅れないようにしっかり支払っていきたいと思っています。

○事務所からのコメント○
Kさんの場合、病気から回復してからは給料が安定的にもらえておりボーナスも出ていたので、個人再生で支払いは充分に可能と判断しました。ただし、その為には奥さんの借金を無くしておかなくてはなりません。そこで奥さんには破産をすすめて納得して頂きました。実は夫が再生、妻が破産、というケースは結構あるのです。
Kさんは比較的収入が高い為、高利と言っても利息制限法以内の優良借入先が多くて、取引年数が長い割には減額が見込めないケースでした。任意整理を選択できなかったのは、これが理由です。
この夫婦は非常にうまくいった例だと思います。借金は夫婦合わせて5分の1以下に減り、住宅も維持できた訳ですから。
Kさん夫婦は私から見ても非常に素直な性格で、隠し事もせず、見栄もはりません。ただ、今よりマシになってくれれば良いという気持ちが伝わってきました。
こういう人は対策も立てやすく、良い結果になることが多いように思います。

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どういう手続なの?
債務をカットして、残りを3年間で支払っていく再生型の手続きです。
特定調停との違いは、利息制限法に関係なく、民事再生法に定めた割合で、債務が減額される点です。

目安としては、債務残高が500万円以上の場合は5分の1に、債務残高が500万円以内の場合は、100万円まで減額されます。(ただし、債務者の財産が多い場合は、それ以上払うことになる場合があります。)

★一部改正により、今までは債務残高が3000万円までしか使えなかった個人再生の手続きが、5000万円まで使えるようになりました。支払額の目安は、3000万円超5000万円以下の場合は、10分の1に、1500万円以上3000万円以下の場合は、300万円に、1500万円未満の場合は上記のとおりとなります。

住宅ローン特則があるので、住宅ローンがあり、自宅に抵当権がついている人は、この特則を使えば住宅を手放さずにすむ可能性があります。

小規模個人再生と給与所得者再生の2種類の手続きがありますが、大半が小規模個人再生で占められています。(給与所得者再生は支払額が高くなりやすい傾向があるからです。)

どんな人に向いているの?
第1に、住宅ローンがある人。
第2に、自己破産すると職業制限にひっかかる人。
第3に、免責不許可事由が著しくて(借金のほとんどがギャンブルなどの遊興費である場合)自己破産だと免責されない可能性がある人。
第4に、収入がある程度あって、減額されれば支払能力がある人。
第5に、財産の総額が40万円以上あって、自己破産だと財産の処分をしなければならない人。

個人再生のメリットとデメリット
メリット デメリット
★住宅ローン特則を使えば、住宅を処分しないで債務整理ができる可能性がある。
(特則が使えない場合もあります。)

★職業制限や免責不許可事由がないので、適用範囲が広い。

★小規模個人再生を選択した場合は、将来の手続使用制限がない。
★裁判費用が高い。(地方の裁判所では、自己破産と同程度のところもあるが、都会の裁判所は概して高い。)※下記項目を参照

★3年間の支払いが条件なので、ある程度の収入がないと認められない。

★手続期間が長い。※下記項目を参照

★小規模個人再生の場合、半数以上又は、半額を超えた債権者が反対すると認められない。
他の手続きと比較する
個人再生の具体例(当事務所実績)

  手続前 手続後
Aさん 総債務額 約 418万円 100万円
Bさん 総債務額 約 790万円 約 245万円
Cさん 総債務額 約 500万円 約 100万円
(注1)住宅ローンは別途支払っていくことになります。

(注2)Bさんが5分の1に減額されなかったのは、財産総額が多かった為です。
    個人再生の場合、自己破産と異なり、財産を換価処分されることはあり
    ませんが、財産総額と同程度の支払額を要求されるのです。


手続にいくらかかるの? どのくらいの期間が必要なの?
名古屋地裁本庁の場合の、申立費用は約12〜13万円です。
これに対して、本庁以外の支部では、2万〜5万と大分安くなっています。

期間は、再生計画案の認可確定まで5ヶ月〜6ヶ月ほどかかります。
支払が始まるのは、確定した月の翌月からが標準です。
(3ヶ月ごとの支払いを選択した場合は、3ヶ月後からになります。)

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