事例-3
弁護士に見放され途方に暮れていたところを助かったケース
Nさん 男性 会社員 30代後半 住宅ローン無し
債権者数 4社 債務総額 512万円
最初、弁護士に相談に行ったところ、とりあえず引き受けてもらって請求が止まったので、「後は任せておけばいいか」と思い放置していたら、しばらく経って弁護士から、「取引履歴を調べたら過払金は発生していなかった。後は自分で何とかしなさい」と言われて辞任されてしまった。
とたんに業者からの請求が始まって、途方に暮れてしまい、「どうしたらいいんだろう」と悩んでいました。「とにかくもう一度、別の法律家に頼んでみよう」と気を取り直して調べ始めました。今度は弁護士ではなく司法書士で探してみようと思い、何度か検索しているうちに良さそうな事務所を見つけて無料相談に出かけてみました。
「弁護士に辞任されたのは自分が何か悪かったのかもしれない」と思っていたので、「ばれたら、また辞任されるかもしれない。黙っていよう」と思い、相談の時には、前に弁護士に頼んだことは言いませんでした。
相談すると大変に気さくな先生で、こちらの話を良く聞いてくれて、「あなたの場合は個人再生が良いでしょう」と、弁護士との相談では全く聞かされなかった方法を提案されました。
詳しい話を聞くと、借金が5分の1ほどに減って、無利息の分割払いになるようです。月々の支払額も私と妻の給料で充分に払っていけそうな金額でした。内容を理解したので、「是非、その方法でお願いします」と言って、その場で依頼しました。業者への支払いも手続中の半年間くらいは止まるようで、その半年の間に先生の報酬を分割払いで支払えば良いということでした。
弁護士に見放された時は、「この先、どうなるんだろう」と毎日が暗い気持で仕事にも支障が出るほどでしたが、具体的な道筋が見えたので気持ちが晴れて、仕事もやる気が出てきました。妻に話したら、「今度の先生は大丈夫そうだね」と言って協力を約束してくれました。
手続が進んでいくうちに、業者の方から先生に伝えたらしく、前に弁護士に依頼していたことがばれてしまいました。先生からは「今後は隠し事は無しにして下さい」と注意されました。困っているところを救ってもらったので、本当に申し訳なく反省しました。ただ先生は、「本当に、いい加減で無責任な弁護士だと思います。運が悪かったですね。」と言ってくれましたので、「ああ、自分が悪かった訳ではないんだ。」と思い気が楽になりました。
その後、手続は順調に進み、これから分割の支払いが始まります。せっかく助けてもらったので、妻とも協力して、きっちりと支払っていきたいと思います。
事務所からのコメント
非常にたちの悪い無責任な弁護士に当たってしまったようで、気の毒な依頼人さんでした。弁護士にも当たりはずれがあり、あきらかに個人再生でいけそうなのに強引に自己破産を勧めたり、今回のように過払金しか興味が無くて、過払金が取れないと分かると放り出してしまうようなケースもたまにあります。
夫婦合わせると、そこそこの収入がありましたので、「ああ、これなら個人再生でいけるな」と、すぐに思いましたので提案しました。
ただ、手続の途中で業者と話している時に担当者が、「先生、この人、前に弁護士さんから辞任されてるんですよ。先生は辞任しないですよね。」と聞いてきましたので、「いや、そんな話は聞いていない」と驚いてしまいました。
あらためて依頼人さんに話を聞くと、上記のような事情があったようで責める気にはなりませんでしたが、「お気の毒な体験だと思いますが、法律家には、そういうことも含めて話すようにして下さい」とお願いしました。
その後は手続は順調に進み、無事に認可決定も出ました。それにしても、かなりひどい弁護士の対応だったので印象に残っている事件として取り上げました。





















