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事例-7
給料が下がったのに生活レベルを落とせず、借金の支払いが滞ってしまったTさんの事例

Tさん 男性 住宅ローン無し(賃貸マンション)
40代、会社員
債権者数 6社 債務総額 約600万円

マスコミ関係に勤めていて、当初は割と給料が良かったために、派手な浪費をしていた時期がありました。特に家電に興味があって、新製品が出るとつい買ってしまい、家中の家電が新製品で埋まっていました。ほとんどがクレジットでの購入だったので、毎月引き落とし日には結構な金額が落ちていたと思います。

しかし、しばらくすると、不景気による広告収入の落ち込みなどで給料が減り、今までためらいもなく使っていた経費も自腹が多くなっていきました。それでも、なかなか生活レベルを落とすことが出来ず、前と同じように家電の購入は続けていました。

そんな時に、持病が悪化して医者に行ったところ、保険がきかない治療が必要ということで200万円近い出費を迫られました。仕事に支障が出るので病気を放置しておくこともできず、苦しい時に何でこんなことにと思いながら治療を受けることにしました。

しかし、いよいよ毎月の支払いが滞るようになり、このままでは破産するしかないのかと思い悩みました。とにかく、このままの状態では支払いができなくなることは明らかだったので、借金の整理に強そうな法律家を探すことにしました。偶然にも、妻が以前に世話になった司法書士事務所があるということで、そこに相談に行くことにしました。

たいへん丁寧な説明を受け、ある程度の給料があるので、破産よりも個人再生がいいんじゃないかと指摘されました。特に押し付けるようなこともなく、「一通りの説明はしましたので、やるかやらないかは、あなたの判断です」と言われ、やってみることにしました。破産しなくても済むのは、正直、ありがたいと思いました。

手続は割と順調に進み、名古屋地裁にも行きましたが(先生の付き添いもありましたので安心でした)、思っていたよりも厳しい質問はなく、手続を始めて半年くらいで支払いが始まりました。今では、すっかり心も落ち着いて、せっかく認めてもらった分割払いなので、きちんと払っていこうと思います。

事務所からのコメント

昔、任意整理をした奥様が、夫をつれてきたケースです。こういうことは実は珍しくありません。ただ、奥様も個人再生は始めてだったので、説明を聞くまでは不安そうにしてました。
この人の場合、ローンの終わった自動車が50万円くらいの時価がありましたので、破産をするとこの自動車が処分されてしまいます。あと、減ったといっても、そこそこの給料があったのと、奥様の収入もあったので、充分に個人再生の分割が可能だと判断しました。

ただ、借金の大きな原因である家電の購入については、今後は控えていただくように説得しました。本人も自覚していて納得して頂けたと思っています。

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