事例集

事例-10次男が家を飛び出して遺産分割協議が進まなかったケース

遺産額 :約3500万円
被相続人:父
相続人 :母と子ども二人(兄弟)
 
最初は長男から連絡があり、その後、母と一緒に相談に来られました。
話を伺うと、「次男が父親と折り合いが悪く、かなり前に家を飛び出していて現在は北海道に住んでいる。ほとんど連絡もしていないので、次男抜きで相続手続ができないか」という相談でした。
結論から言うと次男抜きで手続を進めることはできません。その旨、伝えたところ、長男が「やっぱりか。だから父親には遺言を書いてくれと言っていたのに」と悔やんでいました。私も同感です。このようなケースこそ絶対に遺言を書いておくべきだと思います。
結果的に、何とか話ができる関係なのが母親だけということで、母親が次男を説得にあたりましたが、次男が手続に協力したのは1年後になりました。

 

 
相談者の希望
・次男抜きでの相続手続(法的に無理と説明)
・銀行預金は長男の単独相続(次男が納得しないのではないかと説明)
・不動産は住んでいる母親の単独相続(これは次男も納得するかも)
・次男が納得したら預金と不動産の相続手続(1年後になりました)
司法書士のサポート内容
・途中、何度も次男との話し合いの進捗を尋ねましたが、一進一退でなかなか進みませんでした。
・次男を説得するために、預金の半分は次男に渡すことを提案しました。長男は相当に嫌がっていましたが、あまりにも進まないので最後は納得されました。
・預金の半分という条件で次男が手続に協力することになりました。
・次男宛に遺産分割協議書を送って相続手続を進めていきました。

結果

次男が納得してからは手続はスムーズに進みました。1年近くアドバイスを続けたので感謝して頂きました。

ただ遺言が残してあれば、今回のように長期間もめるようなことはなかったのにとは思いました。

 

 

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