司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

12月 11 2024

ユニーファイナンスの不当請求 時効(135)

10:02 AM 時効

ユニーファイナンスとは

ユニーファイナンスは名古屋に本社があり、名古屋市またはその周辺地域に展開している地場の消費者金融です。名古屋にはユニーという地元密着のスーパーがありました(現在はピアゴと名称変更)。従ってスーパーのユニー系列の業者と誤解している方がいますが、関係ありません。

ユニーファイナンスから届く催告状

ユニーファイナンスから催告状という書面が届くことがあります。内容を要約すると「何度も請求しているけれど未だに未払いが続いています。今後は一括で請求します。これ以上連絡や入金が無いならば名古屋簡易裁判所に訴えます。」というものです。

ユニーファイナンスから届く「遅延損害金等減額による和解等解決相談のお知らせ」

催告書と一緒によく同封されているのが「遅延損害金等減額による和解等解決相談のお知らせ」という書面です。内容を要約すると「このままだと裁判などの法的手続を取ることになります。それを避けるためにはユニーファイナンスに連絡してください。連絡して頂ければ返済方法の相談にのります。場合によっては遅延損害金の部分を減額することも検討します」というものです。

実はユニーファイナンスの長期延滞の請求は時効になっていることが多いのですが、連絡して担当者と話をして支払いの約束をしたとされるようなことを言ってしまうと、時効ではなくなってしまうのです。

相手はプロの貸金業者ですから当然に言わせるように誘導してきます。ですから長期間支払っていないのならば絶対に連絡はしないで、専門家に相談しましょう。

同封されている別紙は送ってはいけない

「遅延損害金等減額による和解等解決相談のお知らせ」と一緒に「別紙」が同封されていることが多いです。

この別紙は返済に対する回答書になっていて、「1返済の意思なし」「2返済意思はあるが、返済できる状態ではないので待ってもらいたい」「3分割払いによる返済を希望」「4その他」となっています。返済意思が無い人は、そもそも別紙は無視すると思いますので、重要なのは2と3です。

2と3を選んでFAXしたり返送したりしてしまうと「返済の意思がある」とされて、時効期間が経過していても時効ではなくなってしまうのです。これはプロの貸金業者や債権回収業者がよく使う手法で、本人が回答した書面が証拠として残ってしまうので、後で時効の主張をするのが非常に困難になります。ですから絶対に別紙を書いてユニーファイナンスに送ってはいけません。

ただし、放っておいてはいけません。次の対処法により、対処しましょう。

ユニーファイナンスからの請求の対処法

催告書には「返済約定日」と書かれている項目があることが多いです。この返済約定日が5年以上前ならば時効で解決できる可能性が高いです。ただし何もせずに放置していても民事の時効は成立しません(この点、刑事事件とは異なります)。

民事の時効を成立させるためには時効援用通知という法的な書面を相手方に郵便で送る必要があります。内容が間違っていると時効の効果がありませんので、5年以上支払いが無いのならば時効に詳しい専門家に相談しましょう。

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