司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

1月 20 2026

自動車ローンが残っている場合の自己破産 自己破産㊹

11:07 AM 自己破産

Q 自己破産を考えていますが、車のローンが残っています。どうなるのでしょうか?

A 残りのローンを一括で払わない限り車は引き上げられます。一括で払う場合も無条件ではなく、車が生活必需品であることを裁判所に説明して認められる必要があります。なぜなら本来は車のローン会社だけに先に支払うのは、偏頗弁済と言って禁じられているからです。

Q 偏頗弁済とは難しい言葉ですが、何のことでしょうか?

A 偏頗弁済とは専門用語で「特定の債権者にだけ支払う」ことを言います。自己破産や個人再生には「債権者平等の原則」というものがあり、特定の債権者だけに払うと、その債権者だけが得をしてしまうので禁止されているのです。

Q 車が引き上げられると困るのですが、どうしたら良いのですか?

A 一括で残りを払わない限り引き上げを止めることはできません。車が必要な場合は家族名義で新たに購入してもらうか、自分名義で安い中古車を買うかになりますね。

Q 安い中古車ならば買っても良いのですか?

もちろん車が必要な理由を裁判所に説明する必要はあります。その上で注意するポイントとしては、新車登録後7年以上経った安い国産車を買うことです。なぜ7年かというと、高級車でない限り7年以上経過した国産車は裁判所が無価値と判断してくれるからです。無価値ならば破産で換金されることはありません。

Q 車の価値が意外に高く引き上げられた後に返金があった時は、どうなりますか?

A 最近は特に軽自動車などに多いのですが、引き上げられた車の価値が高くて残りのローンを差し引いても余りが出るケースがあります。その場合、余りは返金されます。自己破産の場合は余りの金額は財産として債権者に支払わなくてはなりません。しかし、これを避ける裏ワザがあります。

Q 裏ワザとは何でしょうか?

A それは余った金額を裁判所が納得する方法で使ってしまう事です。

納得する方法とは具体的には、①司法書士費用や裁判費用に当てる、②滞納している税金や社会保険料に当てる、③滞納している家賃に当てる、④生活必需品の購入に当てる、⑤教育費や葬儀費用に当てるなどです。ただし④と⑤には注意点があります。

Q 注意点とは何ですか?

A ④と⑤については選択の余地がありますので、高額なものは認められないでしょう。これから破産する訳ですから、あくまで平均以下のものにする必要はあります。教育費についても学校以外の習い事や塾の費用などは認められないでしょう。これらは、ずっと続くわけではなく、破産手続が終了するまでの間と考えてください。

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