司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

5月 18 2026

時効完成後の証明書類は出ないことが多い 時効(159)

10:47 AM 時効

Q 消滅時効が解決したら、どうなりますか?

A 時効援用通知を送った後、2週間ほど経ってから司法書士が業者に連絡を入れて、時効の成立の確認をします。通知を送るだけで確認をしない事務所もあると聞きますが、当事務所では必ず確認をします。結果、ほとんどの場合で時効が成立して解決することになります。その際に書面が交付されるかという質問をよく受けます。

Q 書面は交付されるのでしょうか?

A 多くの場合、書面は交付されません。これに対して「なぜですか。書面は交付されるべきではないですか」と聞いてくる依頼者は多いです。皆さん興味があるテーマだと思うので、この機会に説明しましょう。

Q なぜ書面は交付されないのでしょうか?

A その理由は、返済で契約が終了した訳ではないからです。返済で終了した場合は貸主には「契約書返還義務」が法的にあります。法的な義務ですから「返せ」と要求できます。しかし、時効の場合はこのような法的義務はありません。

Q なぜ時効の場合は書面交付の法的義務が無いのですか?

A それは時効の法的な性質によります。返済で終了した場合は借金は完全に消滅したことになります。しかし、時効援用後の債務の場合は自然債務と呼ばれていて「借金が根本的に無くなった訳ではなく、支払義務が無くなった」という状態なのです。

自然債務は債務者(借主)が任意に支払うことは可能ですが、債権者(貸主)が強制的に回収することはできません。

Q 書面を交付してくれる業者はないのですか?

A 例外的に書面を交付してくれる業者もあります。当事務所が確認できているのは「アビリオ債権回収」「SMBCコンシューマーファイナンス」など、後は「オリンポス債権回収」も交付してくれる場合がありますね。でもまだまだ少数派です。法的義務はありませんから「当社では交付していません」と言われたら強制することは事実上できません。

Q それ以外の業者で、どうしても交付して欲しい時は、どうすれば良いですか?

A 強制はできませんので、「債権債務無し」と言う通称ゼロ和解契約書を司法書士が作成して、相手方業者に送って押印して返してもらう、と言う方法を取ることが多いですね。

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