司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

10月 18 2012

私の履歴書④ 学生時代(3)

4:16 PM その他

日本の大学生活と言えば、欠かせないのがサークル活動とアルバイトではないでしょうか。正直なところ、日本の大学生が大人になるのは、教室ではなくて、課外活動の方が影響が大きいのではないかと、多くの人が思っていることでしょう。私も、この点は例外ではありません。(課外活動を全くしなかった人は、就職でも不利になるというのは、あながち的外れとは言えないでしょう)

私はサークルでは、ゴルフの同好会に入りました。大人になっても出来るスポーツがいいと思ったのがきっかけです。残念ながら現在、腰痛のため、ゴルフは休んでいますので、当初の目的は達成されていませんが。私が入ったゴルフサークルは今年、結成40周年の同窓会が行われました。サークルの割には長く続いているので驚いています。

最初は、気軽な気持ちで入ったのですが、結構、厳しいので後で後悔しました。ゴルフというのは嫌でも大人の社会に入っていきますので、今、考えるとためになることも多かったです。

例えば、月例会という月に1回コースに出て成績を競うコンペがあるのですが、学生ということで、当然キャディなどつけられません。また現在のようにゴルフ場にセルフカートの備えが、ほとんど無かった時代なので、ゴルフバッグは自分でかついでプレーするのです。社会人になってからゴルフを始めた人は、自分でバッグを担いでプレーするというのは考えられないんじゃないでしょうか。(これが原因で、入部当初はたくさんいた女子部員が、半年後には半分以下になっています)

一応、サークル活動なので、ほとんどの部員がフルセットを入れています。バッグの重さは10キロぐらいにはなります。しかも、ゴルフ場は学生に対して徹底的に厳しい要求を出していて、
1 学生は打ったら必ず走ること
2 一般客が追いついてきたら、先に行かせること
3 め土袋を必ず携帯して、打った後は必ず埋めること
(め土袋とは打った後のディボットという穴を埋めるための土が入った袋です。この袋を土で一杯にして各部員が持たされます)
などを、うるさいくらいに言われます。
当時、学生を入れてくれるコースは、それほど多くなかったので、同じコースに複数の大学が重なることもあり、上記のことを守らなかったという理由で、途中で帰らされた大学もあったと記憶しています。(ゴルフ場にとっては、正式な部活も同好会も区別する理由がありませんので、全く同じように扱われるのです)

よく事情を知らない人が「学生のくせにゴルフなんて生意気だ」などと気軽に言いますが、我々のやっているプレーを知っている人は、そんなことは言いません。そもそもテニスやスキーで生意気だと言う人はあまりいないのは、不思議ですよね。私に言わせればテニスやスキーのサークルよりは、よほど厳しい状態でプレーしていると思っています。

上記の指示を守りながらアップダウンのあるコースを10キロ近いバッグをかついで走り回るのです。しかも、学生はワンハーフ(1.5ラウンド)が当たり前という時代だったので、27ホール、距離にして約9キロメートルを、この状態で回ります。

学生を入れてくれるゴルフ場は関東では栃木県や群馬県まで行かないと、なかなか無かったので、東京からだと朝は午前3時とか4時とかに出発します。終わった後は、風呂は一般客が終わった後にしか入れません。途中、ファミリーレストランで夕食をして、帰りはいつも夜10時とか11時です。

まさに強行スケジュールで、体力を使い果たします。後、家から車を借りられる人は、さらに悲惨で、この状態で行き帰りの運転をし、最後に車の無い人の家に送り迎えなどもあります。

また年に2回、春と夏に合宿がありました。合宿は5泊6日でゴルフ場にある宿泊施設に泊り込みます。上記のプレーを5日間やるわけです(最終日のみ18ホール)。終わった時はバタンキューで15時間くらい眠り続けたことがあります。

とても優雅とは言えない学生ゴルフですが、非常に社会勉強になった側面はあります。当時のゴルフ場にとっては学生は「客であって客でない存在」です。明らかに一般客とは区別した扱いですから、「あいさつの徹底」なども、うるさく言われます。生意気な年頃ですから、上級生から言われると素直に聞けないことでも、ゴルフ場から要求されていれば従わざるを得ません。そういう意味で鍛えられた部分はあると思います。