司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

11月 11 2008

シリーズ 各業者の対応⑦

4:45 PM 任意整理

 今回はCFJを取り上げます。

 この会社もGEコンシューマーと並ぶ、外資系の消費者金融です。CFJはシティ・フィナンシャル・ジャパンの頭文字を取ったもので、母体は世界的金融機関であるシティグループです。

この会社の成り立ちはGEよりも、やや複雑で、元々3社だった消費者金融が合併した上で、シティが吸収したのです。元々の3社は、ディック、アイク、ユニマットと呼ばれていました。3社とも、そこそこ有名だったので、ご記憶の方も多いのではないでしょうか。(その中でもユニマットは女性に特化した展開をしていましたので、女性には割と知られていたと思います) 

 この会社で特徴的なのは、過払いになった状態で司法書士が債務整理開始の通知を出すと、「お客様の債務は0円とさせて頂きます。近日中に契約書を返却させて頂きます。」という、お知らせが届くことです。(専門家に頼まずに本人が取引履歴を請求した場合にも、同じ知らせが来るのかどうかは確認したことが無いので分かりません。)

要するに、「本当は過払いで払い戻さなければならないけど、こういう通知を送れば、何人かは債務無しの0円で終わらせてくれるかも」ということを期待して、やっているのでしょう。

しかし、ひと昔前の過払請求がマイナーだった時代ならば、CFJの思惑通りに請求をしない専門家もいたかもしれませんが、今となっては無駄な通知だと思います。(それとも、田舎の方だとひょっとしたら、未だに過払いの請求をしない専門家がいるのでしょうか。CFJが、この通知を止める気配が無いのが不思議でしたが、そう考えると一応、つじつまは合います。あくまで私の予想ですが)

 取引履歴の開示は、主要6社の中では遅いほうです。でも、債務整理に支障をきたすほどではありません。あくまで比較の問題です。履歴が開示されると同時に例の債務免除0円の通知が入っていると、過払いだということがすぐに分かります。ある意味、利息の引き直し計算をする前に過払いか、そうでないかが分かるので便利な部分もあります。

以前は古い取引は開示されないことが多かった業者ですが、最近は古くても開示されます。この点は改善されています。

 過払いに関しては、払わないということは無いですが、かなりしつこく減額を要求してくるイメージがありますね。少しでも支払額を減らそうと言う意図が強いように見受けられます。しっかり取り戻そうと思ったら粘り強い交渉が必要かもしれません。ただ、業者側に勝ち目の無い取引の場合は、こちらが折れなければ、最終的には諦めて払ってきます。

ただ、ここも親会社のシティグループがアメリカのサブプライム問題で大幅な損失を出していますから、いつ身売りされるか分かりません。そうなった場合、今までとは対応が、ガラッと変わる可能性がありますので注意が必要です。

 最後に分割交渉については、よほどの長期分割でもなければ、今のところ応じてくれます。ただし、これも会社の経営状態によって変わる可能性があります。

 それでは次回は、クレジット会社について取り上げる予定です。どこを取り上げるかは検討中です。