6月 20 2016
時効援用における、司法書士と行政書士の違い 時効(時効援用4)
よく、「司法書士と行政書士は何が違うの」という質問を受けます。どちらも「~書士」という名前なので混乱する方もいるのでしょう。今回は、この違いについて詳しく説明いたします。
まず司法書士の中に認定司法書士という資格があります。単なる司法書士と認定司法書士と、司法書士の中に2種類ある訳です。(当職は認定司法書士です)
認定司法書士とは、司法書士の資格を取得した後に、特別研修というものを新たに受講して全てを受講したことが証明されたら(遅刻・欠席は許されません)、認定試験を受けることが出来ます。そして、認定試験に合格した場合に認定司法書士を名のることが出来ます。
認定司法書士とは法務大臣から認定を受けた司法書士という意味で、具体的には簡易裁判所に係わる裁判業務や和解交渉などを弁護士と同様に出来る資格となります。
時効援用の場合に当てはめて説明すると、遅延損害金や利息を除いた元金のみの金額が140万円以内であれば、弁護士と同様に相手方と交渉したり、裁判所に答弁書を代理人として出したりすることが出来るのです。
私が依頼を受けた経験では、9割以上の時効援用の相談が「元金140万円以内」に収まっています。債権者の請求額が高額なのは、長年積み重なった遅延損害金や利息の額が大きいのであって、元々の元金は140万円以内であることがほとんどなのです。ということは、時効援用の依頼に関しては、ほとんどのケースで弁護士と同様に解決できることになります。(一般的に司法書士報酬は弁護士報酬よりも安いことが多いので、出来ることが同じならば司法書士の方が得になる確率が高いように思います)
また認定司法書士は代理人として活動できるので、相手方に通知を出した後、連絡を事務所に集中させることが可能です。依頼人は請求書の送付や督促の電話から解放されることになります。これはとても大きなメリットとなります。
一方、行政書士の場合は上記のように代理人として活動することは認められていません。司法書士のように認定試験の制度もありませんので、後から獲得することも出来ません。代理人ではないということは、債権者からの連絡を事務所にすることは当然できませんし、和解交渉を単独ですることも出来ません。
また、行政書士の場合、例え代理人ではなくても、裁判所に提出する書類の作成をすることも法律で禁じられています。ですから、時効なのに裁判に訴えられたケースで、行政書士に代わりに答弁書を書いてもらうことも出来ません(もし、やっている行政書士がいたら、それは違法です)。
このように司法書士と行政書士では名前は似ていても仕事の内容は随分と違います。こと時効による解決の依頼では、行政書士では出来ない事が多すぎますので、認定司法書士か弁護士に依頼するのが得策だと思います。(他の分野では、行政書士の方が適している分野も当然あります。それぞれに適している分野があるということです)
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当事務所は時効による解決に早くから積極的に取り組んでいます。開業は平成15年、今年で13年目となります。
最終取引日より5年が経過している場合、時効により解決できる可能性が非常に高いです。当てはまる方は、経験豊富な当事務所にご相談下さい。









