司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

5月 16 2019

過去に自己破産した後の個人再生は可能か? 個人再生(40)

6:00 PM 個人再生

自己破産の後の個人再生

結論から言うと可能です。個人再生は自己破産のような期間の制限がありません。例え自己破産の翌年であっても制度上は可能です。実際に私の事務所でも何回か経験があります。

何故、自己破産の後でも個人再生はできるのか

個人再生は、書面決議という手続によって、債権者の意見を聞く機会を設けているからです。気に入らなければ債権者は書面決議で反対することが可能です。裏を返せば、債権者が書面決議で賛成したならば、裁判所が止める必要は無いという考え方になっているのです。

自己破産の後でも書面決議は通るのか

通常の書面決議は95%以上の確率で通ります。しかし、自己破産の後の場合は若干、確率が下がるのは覚悟した方が良いでしょう。特に自己破産の時と同じ業者がいた場合は、その業者は反対してくる確率が高いかもしれません。
しかし、書面決議は債権者の数の半数以上、債権額の過半数を超えた反対が無い限り、個人再生が認められます。従って、全体としては審査が通ることの方が多いでしょう。

自己破産の後の時は再生委員は付くのか

最近の名古屋地裁の傾向として、個人再生の再生委員は圧倒的に付かないことの方が多くなりました。これは費用の面でも時間の面でも非常に助かります(再生委員が付かない方が費用も安く時間も短い)。
再生委員は裁判所が「この債務者は注意が必要」と考えた時に付く傾向がありますので、過去に自己破産をした債務者の場合は付く可能性が高そうに思えます。
私も、自己破産後の債務者の申立の時は、「今度は再生委員が付くかもしれない」と覚悟するのですが、幸いなことに今のところ付いていません。

では自己破産の後でも全く同じなのか

自己破産の後の個人再生の流れが、通常と全く同じかと言うと、それはやはり違います。
今のところ再生委員が付いたことはありませんが、その代わりに、裁判官による1対1の呼び出しがあります。
これは自己破産の後でなくても、複雑な事例の時は何回か経験があります。
「裁判官による呼出なんて緊張する。再生委員の方がマシなんじゃないか」と思う人がいるかもしれませんが、それは誤解です。経験上、絶対に裁判官による呼出の方がマシです。
まず、裁判官による呼出は裁判費用が通常と同じです。再生委員は裁判費用が10万円近く高くなりますから、これは大きな差です。また、裁判官の呼出は1回で終わることがほとんどです。再生委員の場合、2回・3回と続くことが珍しくありません。
ですから、裁判官による呼出になった場合は、「再生委員が付かなくて良かった。ラッキーだ。」と思うのが正解でしょう。

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