司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

5月 24 2019

「消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ」という架空請求

8:17 PM その他

消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ、とは

最近マスメディアでもニュースになっている新手の架空請求詐欺に、「消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ」というタイトルの書面が届くものがあります。内容は、「あなたに対する請求で裁判に訴えた。このままだと給料や動産、不動産などを差押えることになる。裁判を取り下げて欲しかったら記載の連絡先に連絡するように」というものです。

驚いて連絡しないように

「裁判に訴えた」、「給料などの差押えをする」などと書かれていると、つい連絡したくなりますが、このように脅して連絡させるのが詐欺グループの目的です。直接、話を始めれば、後は言葉巧みに誘導して、お金を払わせる方向に持っていこうとします。
つまり連絡してしまうと相手の思うつぼなので、この場合は連絡しないのが正解です。

本当の請求の場合もあるので注意

身に覚えの無いところから請求が来た場合、全てが架空請求かというと、そうとは限りません。ここが注意が必要なところです。
例えば、以前に実際に借りていた業者の会社名が変わったり、債権譲渡されていたり(未払い債権を他の業者に売ること)、債権回収業者に取り立てを委託したり(他の業者に取り立ての仕事を任せること)、することで、元の業者と異なるところから請求を受けることはありうるのです。
これらの場合は、架空請求ではなく本当の請求になります。

消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせが、架空請求である理由

消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせには、法的に見ておかしな部分がいくつかあります。例えば
①実際に裁判をした場合に付く番号は「事件番号」というが、書面には「管理番号」と書かれている
②「取下げ最終期日」という記載があるが、実際の裁判に取下げ最終期日など無い
③「執行官立会いの下、給与の差押え」と言う記載があるが、実際には給与の差押えに執行官は立ち会わない。会社に裁判所からの通知が送られる方法による。
④連絡先が「法務省管轄 民間訴訟告知センター」あるいは「国民訴訟通達センター」などになっているが、法務省にそんな部署は無い
などです。
このように法的に明らかに間違っている部分が多いことからも架空請求であることが分かります

どうしても架空請求かどうかが区別がつかない場合

そうは言っても一般の方にとっては、架空請求か本当の請求かどうか区別をつけるのは不安かもしれません。そんな時は司法書士や弁護士などの専門家に相談しましょう。くれぐれも先に相手に連絡をして確かめようとしてはいけません。
まともな専門家ならば、架空請求と本当の請求の区別はすぐにつきます。素人判断で間違えてしまったら大変なことになる可能性がありますので、できるだけ早くに専門家に相談しましょう。