司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

1月 31 2017

業者から裁判に訴えられた場合の対処法  債務整理(123) 

借金の相談に来た段階で、既に一部の業者から裁判に訴えられている場合があります。事情を聞くと、請求を放置していたら訴えられたので、それがきっかけになって相談に来たというケースが多いです。

本音としては、訴えられる前に相談に来て頂ければ、そもそも訴えられることも無かったでしょう、というケースが多いのですが、それを今さら言っても仕方がありません。法律家としては、現実に訴えられている以上、対処するしかありません。

この場合、債務整理の種類によって対処法は違ってきます。
(注意)過去5年間、取引が無い場合は消滅時効で解決できる可能性があります。その場合は、時効のページをご覧ください。

最も対処がし易いのが、自己破産と個人再生の場合です。
自己破産と個人再生の場合、開始決定まで手続が進むと、それ以降は例え判決で負けても差押をすることが出来なくなります。差押が出来なければ、判決は怖くない訳ですから、この場合は、とにかく早く破産や再生を裁判所に申し立てて開始決定を獲得することです。

そして、もう一つ重要な裏ワザがあります。破産や再生の手続を早くするのはもちろんですが、それと同時に、訴えられた裁判をなるべく長引かせる必要があります。

借金について業者から訴えられた裁判は必ず負けます(過払金が発生していた場合は、そもそも業者は訴えることが出来ません。訴えられている時点で過払金は発生していないということです)。相手方に契約書などの証拠がある訳ですから勝ち目はありません。

しかし、裁判に慣れている法律家ならば、引き延ばして判決が出るまでの期間を長引かせることは可能です(具体的な方法に関しては企業秘密です)。私も依頼人が破産や再生をする場合は、出来るだけ引き延ばして、その間に開始決定を得るように手続を進めます。

ちなみに、上記の手法は既に判決が出てしまって給料等の差押がされている場合にも応用できます。素早く破産や再生の手続を進めて、開始決定を得れば、開始決定以降の差押は中止されます。(開始決定以前の分は、あきらめるしかありませんが)

一方、任意整理の場合は、自己破産や個人再生のように差押をストップする法的な効果はありません。

従って、正攻法を取るしかありません。直接、裁判の口頭弁論期日に出頭して、「現在、一括で支払える状態ではないので、何とか分割払いにしてもらえないか」ということを相手方と裁判官に対して主張するのです。

ここで注意しなければならないのは、基本的に通常の裁判では分割は認められていないということです。例えば民事裁判における判決には分割はありません。もし、分割にしたかったら必ず判決ではなくて和解で終わらせなければなりません。和解と言うことは、相手方の了解がいるということになります。

ただ、日本の裁判官は和解決着を好む傾向がありますので(理由は長くなるので、ここでは述べません)、裁判官に「分割でなければ払えない」という事情を強く訴えれば、裁判官がなるべく和解で終わらせるように相手方に働きかけてくれることが期待できます。(あくまで期待であって絶対ではありません)

より詳しい情報が知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/debt/jikohasan/
http://www.hashiho.com/debt/kojinsaisei/
http://www.hashiho.com/debt/ninniseiri/