司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

2月 06 2010

シリーズ 過払金⑪ 最近の過払事情(2)

4:00 PM 過払金請求

 さて今回は依頼する側が注意すべきポイントについて、私の意見を述べたいと思います。

 まずは古い情報に惑わされないということが重要です。前回も説明したように過払を取り巻く環境は急激に変化しています。1年前の常識が今年は通用しません。従って、過去に知り合いが行った過払請求の経験を聞いても参考にならない可能性があるということです。

特に1~3年前は過払請求が最も楽に回収できた時期なので、この時期に体験した人の話を聞くと錯覚を起こしやすいので注意が必要です。現在は、急激に支払いが悪くなっていますから。

では正しい選択をする為には何が必要かと言えば、それは最新の情報です。特に最近の過払請求では刻一刻と状況が変化していきますので、常に新しい情報に接していることが重要になってきます。

例えば、主要業者に関しては訴訟をすれば、まだ元金満額を支払う余裕は残っているようです。(もちろん、この状態が、いつまで続くかは分かりませんが)

以下、全て訴訟をした場合の対応になりますが、いくつか例を挙げて説明しましょう。

まずは、今、最も支払いが良いのが新生フィナンシャル(レイク)になります。ここは利息も含めた回収が可能であり、支払いも割と早めです。現時点では最も回収が見込める業者になります。

次に来るのが、プロミスでしょうか。ここも訴訟をすれば、元金プラス利息の半分くらいなら割と早い和解が可能です。ただし、新生に比べると支払いが遅いのが難点です。今なら3~5ヶ月後くらいの支払いになることが多いです。これより早い支払いを望むと減額になるケースが増えると思われます。

アコムは以前はプロミスと同じ状況でしたが、つい最近、会社の方針が変更になって(こういうことが普通に起こるのが最近の過払事情なんです)、急に支払いを渋るようになりました。訴訟をした後でも最初は元金の7割と言ってきます。しかし、この提案にびびらずに、根気よく訴訟を続けていくとアコムの方が折れてきて元金満額くらいでは和解できるようです(実際に和解できました)。支払いは現時点では3~4ヶ月後くらいのようです。

 さて、ちょっと長くなりましたので、残りの武富士・アイフル・CFJの最近の状況に関しては次回に話したいと思います。