4月 02 2010
シリーズ 過払金⑫ 最近の過払事情(3)
本日は、武富士・アイフル・CFJの最近の対応について話をしましょう。
まず、武富士の対応ですが一言で言うと、「全ての事務手続きが遅い」という印象です。例えば、過払いの交渉の為に電話をかけても、「まだ担当が決まっていませんので決まり次第、こちらから折り返します。」と言われ、その言葉を信用して待っていても、いつまでも電話がかかってこないとか、あるいは一旦、和解して決着した過払金の支払日目前になって電話がかかってきて、「お金が足りなくなったから支払日に払えません。遅らせて下さい。」と言われたり、かつての業界トップ企業とは思えない無茶苦茶な対応が目立ちます。過払訴訟に関しても、訴訟中に合意に達するのは珍しく、ほとんどが判決まで行ってしまいます。従って、支払われるまで非常に時間がかかると言うことです。その代わり判決を取った場合は利息も含めて満額を支払ってくれます。(あくまで今のところは、です)。ですから武富士には多少時間がかかっても判決を取りに行くのが良いと思います。支払時期に関しては、判決を取れば2~3ヶ月後、判決が無いと4~6ヶ月後くらいでしょうか。
次にアイフルですが、武富士ほど事務が滞っている訳ではありませんが、ここも訴訟をしても、なかなか払いません。訴訟中の金額交渉だと何と過払元金の55%を主張してきます(このレベルで和解している事務所だったら止めた方が無難でしょう)。従って、ここも時間はかかっても判決を取るしかありません。しかし、判決を取れば武富士と同様に利息も含めて満額支払ってきます。(くどいようですが、今のところは、です)。支払時期は判決を取った場合は1~2ヶ月後くらいです。
最後にCFJの対応です。ここは倒産するのではないかという噂が絶えない業者なので、多くの司法書士が、あまり粘らないで和解していた傾向があります。だいたい利息をあきらめて元金満額くらいで和解するのが標準だと思います。しかし、かなり前から倒産の噂が出ていた割には一向に倒産する気配がありませんので、試しに粘ってみたところ、利息の一部を上乗せすることが出来ました。本当に倒産するかどうかは結局、誰にも分かりませんので、私としては、今後は少し粘ってみようかと思っています。支払時期は2~3ヶ月後くらいです。
これで、主要消費者金融に関しては一通り状況の説明はできたのではないかと思います。中小の業者に関しては、最早、「過払金が回収できたらラッキーだ」という気持ちでいた方が正解だと思います。大手が、このような状況ですから中小は更に厳しい訳で、あまり期待しない方が良いでしょう。そして何度も申し上げていますが、過払事情は頻繁に変化するということは忘れないで下さい。半年後には全く違う状況になっているかもしれません。その時には、また報告をしたいと思います。
では次回は、過払いではなく、債務が残った場合の最近の状況について話をしたいと思います。









