司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

4月 16 2010

シリーズ 司法書士事務所の見分け方⑥ 面談(2)

 さて本日は久しぶりに前のシリーズに戻ります。面談(1)では「面談は必要か」というテーマで話をしました。今回は面談のやり方に焦点を当ててみたいと思います。

 面談のやり方で最初に問題になるのは面談の時間でしょう。面談に、どれだけの時間をあてているかということです。これは、あくまで私の意見ということになりますが、債務整理の場合最低でも30分、出来れば1時間くらいはかけるべきだと考えています。

事務所の中には10分や15分で済ませるところもあるようですが(特に大量に引き受けている事務所に多い)、私の経験上、それだけ短い時間だと依頼人との信頼関係が築きにくく、結果的に依頼人に不満な感情が残ってしまう場合があるように思います。

もし30分以内で終わらせようと思うと、事務所の用意した必要事項の質問で終わってしまい、依頼人が自ら話す機会は、ほとんど取れないでしょう。そうなると、依頼人としては「自分の話を聞いてもらえなかった」という不満が、どうしても残ってしまうのです。

もちろん、長々と自分の話を続けて、いつまでも話が終わらない人も中にはいますので、長ければ良いと言っている訳ではありません。あまりにも解決に関係ない話を長くされる場合は、専門家の判断で時間を短くする場合は、あってよいでしょう。要するに長いのも短いのも極端は良くないということです。

ちなみに私の場合は、任意整理・過払請求の時は約30分~1時間、自己破産・個人再生の時は約2時間~3時間くらいを目安としています。

あと、面談の最中に、やたらと依頼人を怒る専門家がいるようですが、これも程度によっては問題ではないかと考えます。

どうも一部の弁護士さんに、こういう方がいるようで、その後で私の事務所に来られて、怒られた時の文句をさんざん聞かされたことが何回かあります。もちろん、温厚な弁護士さんもいますから全てという訳ではありませんが。(何故か、この手の文句は弁護士さんが相手のことが多いです。やはりプライドが高いんでしょうか)

もちろん時と場合によりますから、依頼人を叱ることを100%否定する訳ではありません。例えば、「あなたは今のままで放っておくと本当にマズイことになるよ」と説得したい時や、「それは法的には無理です」と言っても全く聞かずに違法行為でも「やってくれ」と迫ってくるような場合は、多少きつい言い方になっても仕方がない場面はあるとは思います。しかし、債務整理に来る人を見下したような怒り方をする専門家のいる事務所は、避けた方が良いでしょう。

 次回は面談(3)として、面談の内容について説明します。