司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

6月 18 2020

SMBCコンシューマーファイナンスの「和解提案書」 時効(70)

7:58 PM 時効

SMBCコンシューマーファイナンスは旧プロミスの新しい社名です。知名度があるので、今でも商品名としてプロミスという名称は使用しているようですが、会社名は変更になっています。

「和解提案書」の内容

SMBCコンシューマーファイナ>ンスが送ってくる和解提案書を簡単に説明すると、「早めに連絡してくれれば、請求金額を割引しますよ」という誘いの案内です。結構減額率も高く、受け取った人は「早めに連絡した方が得じゃないか」と、つい電話してしまいそうになる内容です。

もちろん、これはSMBCコンシューマーファイナンスが狙ってやっていることだと思います。何を狙っているかというと、「消滅時効つぶし」でしょう。
この誘いに乗ってSMBCコンシューマーファイナンスに電話して和解を結んでしまうと後から消滅時効の主張はできなくなってしまうからです。
実はSMBCコンシューマーファイナンスと並ぶ大手消費者金融のアイフルも似たような内容の書面を送ってくることが知られています。

「和解提案書」の具体例

SMBCコンシューマーファイナンスの和解提案書の具体的な内容は以下のとおりです。(分かりやすくするために、仮の金額を記載しています)

和解提案書

毎度お引き立て頂き、誠にありがとうございます。
早速ですが、お客様の債務につきまして、ご入金が確認されておりません。
現在の債務内容は、下記のとおりですのでご案内いたします。
契約番号 〇〇〇〇-〇〇〇〇〇-〇〇-〇〇
元金残高 30万円
利息   1万円
損害金  150万円        
合計   181万円

期限の利益喪失日 平成〇〇年〇月〇日
令和〇年〇月〇日現在

お客様におかれましては何らかのご事情があり、期日を超過されたこととお察しいたします。
ご返済の再開をお願いするにあたりまして、早期の解決を図りたく、「和解案」をご提示いたします。
下記の和解案の有効期限につきましては、令和〇年〇月〇日限りとさせていただきます。

1 令和〇年〇月〇日までに一括ご返済の場合 お支払総額 35万円
2 分割のご返済の場合
  月額〇〇円 返済回数(目安)〇〇回   お支払総額 60万円
  月額〇〇円 返済回数(目安)〇〇回   お支払総額 90万円
  月額〇〇円 返済回数(目安)〇〇回   お支払総額 120万円
また、上記和解案にて和解いただいた後、分割のご返済額を連続して2回分しなかった場合には、和解は当然に解除となり、和解前の債務をお支払いいただくことになります。

この「和解案」をご確認いただき、有効期限内に別紙の「回答書」をお送りいただくか、上記「和解案」以外のご返済を希望される場合は、担当〇〇〇〇までご連絡くださいますようお願いいたします。
有効期限内にご回答・ご連絡をいただいた後に、弊社所定の和解手続きを進めさせていただきます。
なお、本状行違いの場合には、ご容赦ください。また、お振込いただく際は、下記銀行口座までお願いいたします。

【お振込先】
三井住友銀行 〇〇支店 普通預金 〇〇〇〇〇〇〇
名義 SMBCコンシューマーファイナンス株式会社

消滅時効の可能性

SMBCコンシューマーファイナンスの書面は、大手だけあって、かなり詳しい内容になっています。従って、他の業者と比べても書面の内容から消滅時効の可能性を判断しやすくなっています。

注目して頂きたいのは、「期限の利益喪失日」という項目です。この日付が5年以上前であった場合、消滅時効の可能性が極めて高いです。

他にもSMBCコンシューマーファイナンスは過去に裁判を起こした場合、その裁判所名と事件番号を書面に記載してあることが多いです。事件番号が分かれば裁判を起こされた年も分かるので、この年が10年以上前ならば例え裁判を起こされていても消滅時効の可能性が高くなります。
もし、どこにも裁判について書かれていない場合、SMBCコンシューマーファイナンスに関しては裁判を起こされていない可能性が高いと思います。

時効の場合、回答書を送ってはいけない

もし書面の内容から消滅時効の可能性が高いと判断した場合、絶対に回答書を送ってはいけません。回答書を送ると消滅時効の中断事由の一つである「支払いの約束をする」に該当し、相手に証拠を提供することになってしまいます。回答書を送った後で消滅時効の主張をしても、「回答書をもらったので時効ではない」とSMBCコンシューマーファイナンスに反論されることになるでしょう。

電話をするのも止めましょう。電話で和解の話をして録音された場合、やはり「支払の約束があった」という証拠になる可能性があります。消滅時効の可能性が高い場合は、まずは専門家に相談しましょう。

消滅時効について、より詳しい情報が知りたい場合は以下をクリック

消滅時効