10月 04 2023
不動産の差押の登記 強制執行(差押)⑦
不動産登記事項証明書
不動産の登記事項証明書とは不動産の戸籍のようなものです。不動産の詳しい情報が書かれていて法務局で取ることができます。昔は不動産登記簿と呼ばれていました(今でもこの呼称で呼ばれることはあります)。
ただし戸籍と大きく異なることが一つあります。それは誰でも取得できるという点です。
つまり不動産の持ち主が誰かと言う情報は隠すことができない、ということです。
表題部と甲区と乙区
登記事項証明書は大きく分けて3つの部分に分かれています。
物理的な現況を表す表題部、所有権の権利関係を表す甲区、所有権以外の権利関係を表す乙区です。
分かり易く言うと、木造か鉄筋か・広さは何㎡か・宅地か農地かなどが書かれているのが表題部、所有者が誰なのかが書かれているのが甲区、ローンを貸して抵当権を付けているのが誰なのかが書かれているのが乙区、と考えれば、だいたい合っています。(ローン無しで購入した場合は乙区が空欄になっています)
不動産の差押は登記されるのか
不動産の所有者が何らかの理由で借金を支払えなくなった場合(この場合の借金は住宅ローンとは限りません)、債権者が不動産を差し押さえることがあります。
この場合、裁判所が法務局に対して「差押の登記」を入れます。すると登記事項証明書の甲区の欄に「差押」の記載がされます。差押は所有権に対して行われるので甲区に記載されるのです。
登記事項証明書を見れば差押の有無が分かる
従って、お目当ての不動産が差押をされているかどうかは、登記事項証明書を見れば分かるということになります。ですから我々司法書士は不動産の売買の登記の依頼を受けた時、必ず決済当日に登記事項証明書を取得して差押の有無を確認します。これをしないと、差押がされた不動産を誤って買ってしまうというトラブルが起こる可能性があるからです。
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