司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

7月 06 2012

クラヴィス破産

7月5日付で株式会社クラヴィス(旧クオークローン)が大阪地裁に破産の申立をして倒産しました。

今回は武富士の会社更生や丸和商事の民事再生と異なり破産なので、クラヴィスは存続せず会社は消滅します。消費者金融の破産は、以前にはSFコーポレーション(旧三和ファイナンス)の例があります。

クラヴィスは、かなり前から過払金の支払いが非常に悪く、判決を取ってもほとんど払わないので有名な業者でした。いつ倒産してもおかしくないとは考えていましたが、ついにという感じです。

破産の場合、会社更生や民事再生以上に分配金が期待できません。分配金がゼロという可能性もあります。クラヴィスに過払金債権を持っている人は、この点、覚悟が必要でしょう。

あと、クラヴィスに対して残債務が残っている人は、その債務は無くなりませんので注意して下さい。むしろ、裁判所が破産者の財産確保として回収を強く求めてきますので、以前よりも取立てが厳しくなる可能性すらあります。一見、理不尽に思えるかもしれませんが、破産者の貸付金を回収させるのが裁判所の役目なので、破産手続上は筋の通った話なのです。

まさに、倒産ラッシュという表現が適切だと思えるような状態になってきた消費者金融業界です。最早、生き残るのは銀行系のアコム・プロミス・レイクくらいなのではないかと噂されているようです。アイフル・CFJも危ないと言われながらも意外に持ちこたえていますが、いつ倒産するか分かりません。アイフルやCFJとの取引期間が長い人は、なるべく早く過払金の請求を考えた方が良さそうです。