司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

9月 20 2012

住宅ローンは住宅金融支援機構を利用しよう

7:29 PM 個人再生

住宅金融支援機構という組織があります。住宅金融公庫という昔の名前の方がなじみのある人も多いかもしれません。住宅ローンを組んでいる人のうち、かなりの割合でここのローンを利用しています。日本では最も有名な住宅ローンを提供する組織と言ってよいでしょう。

住宅ローン特則付個人再生を検討している人も、多くは住宅金融支援機構のローンを組んでいます。私が依頼を受けた経験で言うと8割から9割の人が当てはまるのではないでしょうか。

個人再生を検討している人は当然、住宅ローン以外にも多額の借金がある人ですから、少しでも返済額を減らしたいという要求があります。特に個人再生の場合、裁判所で支払可能性についての審査がありますので、収入に対する住宅ローンの割合が多すぎる場合、審査で引っかかる可能性が出てきます。

こういう場合に役に立つのが住宅金融支援機構のりスケジュールの制度です。簡単に言うと、支払いが苦しくなった人に向けて返済計画を変更する制度のことです。略してリスケと呼ぶこともあります。

これには、一定期間(3年のことが多い)支払額を減らしてくれる変更が含まれていますので、個人再生との相性がいいのです。個人再生は、3年間で他の借金を減額して返済する計画になっていますから、3年間、住宅ローンの返済額を減らしてくれたら、3年後には他の借金は無くなっている訳ですから、ちょうど良いのです。

実は、この制度は普通の民間銀行の場合、なかなか取り扱っていないのが実情です。民間銀行の場合、苦しいから返済計画を変更してくれと言いに行くと、なんと、「じゃあ、自宅を売却して返済して下さい」とか平気で言ってきます。血も涙も無いとはまさにこのことでしょう。(こんな調子だから民間銀行は嫌われるのでしょう。よく官から民へと言われますが、すべてに当てはまることではないという、いい例です) 

私は、この制度がある為に、多少、金利が高かったとしても、住宅ローンは住宅金融支援機構を利用すべきだと考えています。今の時代、先行きがどうなるかは誰にも分かりません。いざという時に返済計画の変更に応じてくれない民間銀行は非常にリスクが高いと言えます。

同じ理由で、頭金が少ない為に、複数の住宅ローンを組む場合には、住宅金融支援機構から限度額一杯まで借りてから、残りを民間銀行にするのが良いでしょう。

より詳しい情報を知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/debt/kojinsaisei/