司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

9月 11 2013

消費税増税には断固反対

5:17 PM その他

私は現在の安倍内閣は支持しておりますが(最近では久しぶりの、まともな内閣だと思ってます)、来月早々に判断されると言われている消費税率のアップには断固反対の立場です。理由は、せっかく盛り上がってきた景気に冷や水を浴びせるのは、ほぼ確実だからです。

世の中には、景気よりも財政再建が重要だなどと言っている、知識人と呼ばれている無責任な人たちが大勢マスコミに登場してきますが、彼らは自分たちは安定した職についていることをいいことに(財務省の役人だったり、新聞記者だったり、テレビのキャスターだったり、大学教授だったり、シンクタンクの研究員だったり)、実に気軽に「景気後回し論」を主張しています。

私に言わせれば政府の財政再建などよりも景気の方が何百倍も重要です。景気が悪化することで自殺者が増加するのは統計でもはっきりと表れています。自殺まではしない場合でも、離婚が増えたり、子供が大学進学をあきらめたり、と国民に与えるマイナス効果は、はかりしれません。

私は長年、債務整理の仕事にかかわってきましたから、景気の悪化で不幸な事例を数多く見てきました。アベノミクスでようやく日本経済に明るい兆しが見えてきたのに、増税などとんでもありません。(増税を支持している日本経団連など、国民のことを何も考えていない集団にしか見えません。恐らく彼らは引き換えに自らの法人税率引き下げを狙っているだけでしょう。)

私は別に未来永劫、消費税を上げるなと言うつもりはありません(この辺りは社民党や共産党の主張とは違います)。ただ、今はその時期じゃないだろうということです。

例えば、ジョギングが体に良いからといって毎朝ジョギングをしていた人がいたとします。しかし、風をひいて熱があったら、いつもは体に良いジョギングでも、かえって体を壊す原因になります。たとえ体に良いことでも時期を間違えると毒になることもあるわけです。私は消費税も同じだと思います。

日本経済は10年以上もの長いデフレを続けていて、まだ病み上がりの状態です。とても消費税という名のジョギングに耐えられる状態ではないと思うのです。

消費税が一気に3%も上がったら、間違いなく消費は冷え込むでしょう。その結果、所得税や法人税は必ず減少します。結果として政府の税収は消費税を上げたにもかかわらず、トータルでは減少する可能性が大きいのです。1997年に橋本龍太郎内閣の時に消費税を3%から5%に上げた時に、やはりトータルの税収は減りました。税収が減るんなら何のための消費税増税なのかと思ってしまいます。

私が考える理由は二つあります。

一つは、経団連などの要求で法人税を下げるため、その引き換え

二つ目は、財務省主計局の権益拡大のため

財務省主計局という組織は、税率を上げると権益が拡大して出世するという世にも不思議な構造をしているということです。ちなみに、この権益拡大は税収を上げることではなく税率を上げることで達成されるという、ゆがんだ構造をしているそうです。(あるテレビ番組で、元財務官僚が言ってました)

ちなみに同じ財務省でも主税局という組織は増税に反対だそうです。実際、NHKの国会中継で、「今、消費税を上げたら税収は増えるか、減るか。」という議員の質問に対して、主税局の官僚が「税収は減る可能性が極めて大きいです」と答えていました。主税局は実際に税を取り立てる役所なので、税率よりも税収の方が重要だという、極めてまともな感覚をもっているようです。

しかし残念ながら、財務省の序列は主計局の方が上なのです。財務省トップの財務事務次官も、ほとんどが主計局長から選ばれており、現在の木下康司事務次官も元主計局長です。彼はバリバリの消費税増税論者と言われていて、安倍内閣に強烈な圧力をかけています。

主計局は予算編成をする役所ですから各省庁に対して絶大な権力を握っています。主計局ににらまれると予算が思うように付かないという、嫌がらせをされる可能性があるからです。この力があるため、政治家でもなかなか逆らえないと言われています。

私は安倍首相は本音では消費税は上げたくないと考えているだろうと予想しています。しかし、経団連やら財務省やら、あるいはその二つの組織の言いなりになっている情けない知識人から、非常に強い圧力をかけられていて判断を迷っているという状態ではないでしょうか。何とか圧力を跳ね返して正しい判断をしてくれるように祈ります。