司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

2月 18 2014

個人再生必要書類④ 給料明細

5:37 PM 個人再生

必要書類の4番目は債務者本人の給料明細です。直近3ヶ月分が求められます。
裁判所が要求する第一の目的は、家計簿の裏づけです。もちろんアルバイトなどの副収入がある場合は、その明細も添付していきます。

他にも裁判所は、給料明細の内訳をよく見ていて、特によく指摘されるのが給料明細の控除の項目です。ここはシンプルな人は税金と社会保険料が引かれるだけになっています。この場合は特に問題にはなりません。

よく本人も忘れていて裁判所で指摘されて始めて気付く項目に、自社株購入・生命保険料控除・会社借入の返済・財形貯蓄などの天引きの積立、などがあります。

まず、自社株の購入は、株式という資産を本人が持っていることになりますので、これを申立時点での時価で資産として報告しなくてはなりません。本人自身がすっかり忘れていることもありますので、注意すべきポイントです。

あと会社経由で生命保険に加入していて、保険料を給料から天引きされているケースがあります。これも生命保険が掛け捨てでなければ、申立時点での解約返戻金を資産として報告する必要があります。(報告すれば、解約する必要はありません)

やっかいなのが、会社から融資を受けていて、その返済が天引きになっているケースです。例え会社の借入であっても、そこだけに返済し続けるのは偏頗弁済と言って違法になってしまいます。しかし、多くの場合、会社は事情を話しても天引きは止めてくれません。違法行為を強制されてしまうわけです。

この場合に過去に私が取った方法で、違法行為にならずに裁判所の審査を通過したことがあります。(もちろん隠していた訳ではありませんよ。まあ、給料明細に記載されていますから隠すのは無理なんですが) この方法は、ちょっと複雑なのでブログでは説明しませんが、一応、方法はあります。

次に、会社経由で天引き積立をしているケースですが、これも積立金を資産として報告しなくてはなりません。(報告すれば、積立金を取り崩す必要はありません)

あと、自営業の場合は当然、給料明細はありませんので、確定申告書を提出することになります。通常は2年分が要求されます。

より詳しい情報を知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/debt/kojinsaisei/