司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

債務整理一般

9月 16 2014

ギルドの不当請求について

以前に何回かブログ記事で取り上げた貸金業者ギルドの件ですが、ここへきて再び請求が活発になっているようです。懲りない業者ですね。会社の実情が、それだけ苦しいことの裏返しだとは思いますが、だからと言って放置しておくわけにもいかないので、繰り返しになりますが注意喚起したいと思います。

まず問題になっているのは、貸金業者に対する債務は5年で消滅時効にかかり支払う必要が無くなるのですが、この会社は既に時効にかかっている債務であるにもかかわらず、そのことを債務者に知らせずに請求書を送りつけてくるのです。(一応、法的には知らせる義務はありませんので、これ自体を違法だと責める訳にもいかないのです。)

困ったことに何割かの債務者は、強硬に請求されると支払ってしまう場合があります。(だいたい請求書には、支払わないと法的措置を取るという脅しの文句が書いてあります)。ところが支払ってしまうと、法的に時効が主張できなくなる可能性があるのです。この辺りの説明は一般の人には難しいと思いますので、とりあえず、「ギルドの請求どおりに一部でも支払ってしまうと、後になって、時効だから支払わないという主張が通らなくなる可能性がある」ということだけ覚えておいて下さい。当然、ギルド側はこれを狙っている訳です。

ならば無視して放置しておけば良いのかというと、最近はさらに悪質になり、貸金訴訟を本当に起こしてくるケースが増えているようなのです。訴訟を起こされた場合、裁判所から何らかの書類が届きます。この段階で司法書士などに相談に来て頂ければ良いのですが、万が一、裁判所から届いた書類を放置しておくと大変なことになってしまいます。

裁判制度では、「何も反論せずに放置しておいた場合、放置した側が無条件に負ける」という構造になっているのです。従って、この場合、本来、時効で支払う必要の無かった債務者が負けることになります。これは、裁判の構造が、「何も反論しなかった人は、相手の言い分を認めたのだ。」という仕組みになっているからです。もともと裁判制度自体が西洋の制度を取り入れて発達してきたものなので、構造が西洋的になっているのです。日本式の以心伝心は全く通用しないのが裁判制度なのです。

実際に事務所で受けた相談の中にも、裁判を放置していた為に負け判決を取られて、その結果、給料を差し押さえられてしまったという悲惨な例もありました。差し押さえられた段階では、もう裁判は終わっていますので、この段階で相談されても正直、打つ手がないということになってしまいます。

従って、裁判を起こされたら必ず反論しなければなりません。この場合は、「既に時効が完成しているので支払いません。」とはっきりと主張するということになります。

他にもこの問題を複雑にしているのは、ギルドという会社が吸収合併や商号変更などを繰り返してきた会社なので、借りた本人がギルドという会社名を認識しておらず、「自分は、こんな会社から借りた覚えは無い。きっと架空請求だろう。架空請求なら無視するのが一番だ。」と考えて放置した結果、先ほどのように負け判決が出て、給料の差し押さえをされてしまう場合があることです。

ギルドという会社は古くは3つの会社に分かれていました。
信和(スマイル)、山陽信販、ハッピークレジット(スカイ)の3つです。
これらが合併してトライトという会社が出来ました。このトライトが何と2回も商号(会社名)を変更します。
トライトは後にヴァラモスになり、ヴァラモスは後にギルドとなるのです。

このような複雑な変遷をたどっているために、過去に借りていたことがあったにもかかわらず、借りた時の名称とは異なるギルドという名前に覚えがない為に架空請求だと勘違いしてしまうケースが後を絶たないのです。

いずれにしても、多くの場合、きちんと法的な時効完成の主張をすれば請求は止まります。もし裁判を起こされていても、判決が出る前ならば、時効の主張をすればギルド側が負けるケースが大半だと思われます。これらの法的な主張を自分でやるのは心配だと思われる人もいるでしょう。その場合は、事務所にご相談下さい。

より詳しい情報をお知りになりたい方は、以下をクリックしてください。
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10月 02 2013

債務整理における家族の財産

債務整理、特に自己破産や個人再生を検討されている相談者が、よく勘違いしていることに、「家族の財産は、どうなるのか」ということです。

相談していると、家族の収入を必要以上に低くく見せようとしたり、家族の車や不動産について聞くと、口ごもったりする場合が珍しくありません。これは、「家族の収入や財産について話したら、それが影響を受けるんじゃないか」と心配されているからだと思いますが、実はそのような心配はいりません。

債務整理において、「保証人になっていない限り」家族の収入や財産が影響を受けることはないのです。よくドラマや映画などで貸金業者が怒鳴り込んできて、家族に支払いを強要している場面が出てきますが、あれは法律的には完全に違法行為になります。保証人ではない家族には支払義務は全くないのです。

しかし、ドラマや映画などの影響は思ったよりも大きくて、例えば破産を考えている人は、家族の財産も全部処分しなければならないと本気で思っていたりしますので、まずは、「そんなことはない」ということを説明するのに結構な時間がかかったりします。

だからと言って、「じゃあ、事前に家族に財産を移転した後に破産すればいいんじゃないか」と考える人がいるかもしれませんが、残念ながら、そううまくはいきません。

裁判所もその辺は分かっていますので、直前の財産移転には神経を尖らせてきます。裁判所の命令で、「移転した財産を元に戻すように」指示されることもあります。世の中、上手い話はそうないということです。

まあ、1年以上前に移転されている場合は、よほど大きな金額でなければ裁判所もうるさくはないと思いますが、移転日が申立日に近ければ近いほど、相当厳しくチェックされることは覚悟しておいた方が良いでしょう。

一方で、最初から家族のものだと明らかな財産については、問題なく債務整理の範囲外になります。そのことで迷っている人がいたら、ご心配は無用ですから、専門家に相談してみましょう。

9月 25 2013

債権譲渡と債権回収代行と代位弁済

「最初に借りたのとは違う業者から催促の電話がかかってきた」というのは、借金ではよくあるケースです。たいていの場合、債権譲渡といって、最初の貸金業者が債権(借金)をそのまま他の業者に売ってしまった結果、起こることです。

借金に対して不慣れな人の場合、債権譲渡をされると、「何だか怖い業者に転売されたんじゃないか。これから恐ろしい取立てが始まるんじゃないか。」と考えて、必要以上に怖がる人もいますが、実はそういうケースは少数派です。大半は譲渡された業者も普通の請求をしてきます。

貸した相手が勝手に変更されることに理不尽さを覚える人もいるでしょうが、債権譲渡自体は法律も認めている手続で、法的には全く問題はありません。ただ注意しなければならないのは、最初に借りていた業者がA社で、途中から突然B社から請求が来て「自分はA社から債権を譲り受けた。だからこれからはB社に払え」と言われてB社に支払った後で、A社から「B社なんて知らない。譲った覚えは無い。今までどおりA社に払え」と言われた場合、どうするのかという問題です。

結論から言うと、この場合はA社にも支払わなければなりません。二重払いになってしまうのです。それが嫌なら払った本人がB社から取り戻すしかありません。しかし、こんなことをするB社はどうせ詐欺ですから、今さら探してもまず見つからないでしょう。(A社とB社が裏で結託しているという最悪のケースもあるかもしれません)

では、どうすれば良かったのかと言うと、B社から請求を受けた時にA社に確認をとっておくべきだったのです。そこでA社が「確かにB社に債権を譲りました。」と言ったら(出来れば書面で、もらいたいところですが)、二重払いを避けることが出来ます。

一方、債権譲渡とは一見似ていますが、事実は全く異なる手続に債権回収代行があります。債権回収代行とは、債権は最初に借りた業者から全く変更されていませんが、取立てだけを他の業者に任せることです。ようするに債権回収のアウトソーシングです。

債権回収代行の場合、支払い先が元のままである場合と、回収代行業者が支払い先になっている場合と2種類あります。元のままなら二重払いの心配はありませんので問題ありませんが、支払先が回収代行業者の場合はやはり元の業者に確認を取った方が安全でしょう。ちなみに債権回収の代行は、サービサーと呼ばれる法務大臣が認可した業者か、弁護士か、認定司法書士しか法的に認められていませんので、それ以外のものがやっていたら違法だということになります。

あと、見かけは似ている制度が、もう一つあります。銀行ローンに付いている保証会社による代位弁済です。銀行でローンを借りると、それが住宅ローンであれ、短期融資であれ、たいていは保証会社が付いています。もし、銀行ローンが払えなくなった場合、それらの保証会社が肩代わりして銀行に弁済し、それと同時に債権が保証会社に移転します。すると、その後は保証会社が請求していくことになりますので、見かけは債権譲渡に似ていますね。ただ、移転する業者が、あらかじめ決まっているところが異なります。

9月 20 2013

ショッピングのリボ払いは借金になる

クレジットカードによるショッピングのリボルビング払いは、今ではすっかり定着しています。利用されている方も多いでしょう。しかし、これが借金と同じだという認識を持っている人は果たしてどの位いるでしょうか。

キャッシングの場合は直接現金を借りるので、誰でも借金をしているという自覚があります。しかし、ショッピングの場合は翌月一括払いの時は、通常は借金とは扱われません。これが勘違いの原因だと思われます。

今まで翌月一括払いしかしていなかった人が、何らかの理由でリボルビング払いを選択した場合、「ショッピングなんだから借金とはならないだろう」と考えてしまうことがよくあるのです。

それで破産や再生の相談を受けている時に、ショッピングのリボルビング払いを申告するのを忘れてしまう依頼人さんがたまにいます。あとから気付いて手続が遅れてしまったというケースが現実にあります。

破産の場合は申告を忘れたまま手続が進んでしまうと、せっかく破産をしたにもかかわらず、最悪の場合、そのカードに関しては借金が残ってしまうことになります。。

また、破産や再生では官報広告がなされます。官報は政府発行の広報誌ですが、一般人で見ている人はほとんどいません。少なくとも同業者を除いた私の知り合いでは、官報を見たことがあるという人を今のところ知りません。従って、知り合いが一般人であれば、ばれる心配はかなり低いと言えます。

しかし金融機関は官報を良く見ています。彼らは自分が貸している相手が破産や再生をしていないかをチェックしているのです。従って官報を見るのが仕事の一部になっている訳です。

過去の事例で、依頼人自身が申告を忘れた債権者がいて、そのまま個人再生を申し立てたのですが、裁判所が官報広告をした時点で申告していなかった債権者から、「ウチはこの人に貸しているけど、裁判所から何の通知も来ていない。どういうことですか。」と電話がかかってきたことがありました。こういうことが起こる可能性があるので、借金として扱われるのかどうかは、とても大切なのです。

この記事を読んでいる破産や再生を検討している皆さんは、「ショッピングのリボ払いは借金になる」、ということをよく覚えておいて下さい。ちなみに携帯電話の未払いなども同様に借金として扱われます。

9月 05 2013

消費者金融の没落

最近、債務整理の相談に来られる方の特徴として、消費者金融からの借入の割合が減っていることです。

以前は、相談者の大半が、借入の半分以上を消費者金融が占めていました。借入全部が消費者金融という人も珍しくありませんでした。

ところが最近は、総量規制の影響もあってか、めっきり消費者金融の割合が減り、代わりにクレジットと銀行ローンが増えています。

先日ついに、借入が300万ちかくあるのに、消費者金融がゼロという相談者がいました。私の記憶では、個人の債務整理で、住宅ローンの保証人になっていたケースなどの特殊な例を除けば、これだけの金額を消費者金融の借入なしというのは無かったように思います。

このブログでも度々指摘してきたように、現在は総量規制が存在しますので、破産や再生になるような本人の収入を大きく上回るような借入は、かなりの割合でクレジットショッピングや銀行ローンがからんでいるのです。

それにしても、この仕事をしていると、かつて隆盛を極めた消費者金融の没落は予想以上です。私が開業した頃は、電話帳で消費者金融の項目を引くと、数十ページもの分厚い広告が載っていたものです。「こんなにあるのか!」と当時の私は驚いたものでしたが、今や生き残るのは数社なんじゃないかと思えてきます。

これで平穏になったかというと、やはり世の中は単純ではなくて、代わってクレジットや銀行がショッピング枠や貸出を増やしているようです。資金需要がある限り、どこかで貸す人がいる訳です。

むしろ、クレジットで買った商品を換金してお金に換えるような手法も増えてきていますので、こんな手法でなければ借りられないのなら、以前よりも良くなったとは言えないのでは、と思います。

そろそろ総量規制についても考え直してみる時期に来ていると思うのは私だけでしょうか。

8月 06 2013

消滅時効に対するアイフルの反論

アイフルが最近、消滅時効の主張に対して厳しい対応をしているようです。昔からこの業者は、やっかいな反論をしてくることで有名でしたが、これだけ消費者金融業界が不況になっても、その体質は変わる気配がありません。(むしろ不況になったことによって、より強化されたのかもしれませんね)

具体的には、最終取引日から5年以上経過して、途中、裁判上の請求などがなければ通常は消滅時効が成立し、司法書士が消滅時効の援用通知を送付すれば、それ以降は業者の請求は止まるのが、今までのパターンでした。アイフルも例外ではありませんでした。

ところが最近は、「債務者が途中で債務承認をしているので、消滅時効は中断している。よって、未だ時効ではない。」という反論をしてくるようなのです。また、この反論を裏付ける為に、債務者との会話記録なるものをアイフルが用意していて、「○年○月○日○時○分に、債務者と以下のような会話をした」という詳細なものが出てくるようです。恐らく電話などの記録なのでしょう。大手の消費者金融は電話の内容を録音していることが多いですから、そこから作成しているとすると、これは相当に有力な証拠になる可能性があります。

もし上記のような証拠が裁判上で実際に出てきたら、これは消滅時効の主張は通らない可能性は充分にあります。そういう場合は、利息制限法に引き直した後の債務は支払わざるを得ないことになります。

こうなった場合、個人再生や自己破産などの手続で債務を圧縮することも検討した方が良いでしょう。会話の記録を取られてしまった以上、仕方がありません。他にも助かる手段はあるわけですから、プラスに考えていきましょう。

7月 24 2013

自宅が共有名義になっていると妻に支払義務はあるのか?

最近では、自宅が夫婦の共有名義になっている場合も珍しくありません。この場合、夫が住宅ローンを滞納したら妻にも支払義務はあるのかという質問を、たまに受けます。

一見、共有名義になっているんだから妻にも支払義務はあるように考える人も多いのですが、実は共有か単独かは支払義務には関係ありません。大切なのは住宅ローン契約書の債務者または保証人の欄に妻の名前が書かれているかどうかです。

一般的には共有の場合、妻も連帯債務者として名前が書かれている場合が多いかと思いますが、必ずという訳ではありません。もし、妻の名前が債務者にも保証人にも登場していなかったら、妻には支払義務は発生しません。

ならば、妻は何も心配がいらないかというと、夫の滞納が長引いた場合、自宅が競売か任意売却となり、共有不動産を失うというデメリットは当然あります。

この場合、法律上は妻は物上保証人という立場になります。物上保証人とは他人の債務の担保としては財産を提供することを言います。この場合、妻は共有不動産という財産を、夫の債務の担保として提供したことになります。物上保証人は債務者ではありませんので、債務の支払義務はありません。ただ、担保として提供した物を失うだけです。

では妻は失った分は、あきらめなければならないのでしょうか。

法律上は、夫の債務を妻の不動産で支払った形になりますから、夫に対して請求権があります。これを求償権と言います。ただし現実には、住宅ローンを滞納する事態になったということは、夫に支払能力は無いのが実情でしょう。従って、あきらめるケースが大半だと思います。むしろ、それ以上の支払義務が無かったことを喜ぶべきでしょう。

以上は、あくまで法律上の話です。実際には、夫婦の問題ですから、協力して解決される方が多いです。

7月 02 2013

総量規制について考える

「総量規制」が始まって約3年が経過しました。これは通称3分の1規制とも呼ばれていて、年収の3分の1以上の借入に対してストップをかけるものです。

ところが、この総量規制には明らかな抜け穴がありました。全ての金融機関が対象になっている訳ではないというところです。具体的には、クレジットカードのショッピング(キャッシングは総量規制の対象です)、そして銀行ローンです。

そこで一時期、総量規制で借りられなくなった人が、クレジットのショッピングを利用して取込詐欺をしてしまう例が後を絶ちませんでした。

取込詐欺とは、詐欺業者の言われるままに指定された商品を(パソコンやゲーム機などが多い)クレジットで購入し、その商品を業者に買い取ってもらうことでお金を得るシステムです。

名目上は、クレジットのショッピングになりますので、総量規制にはひっかからずにお金を工面することが出来ますので、一時的に非常に流行りました。しかし、買取価格は二束三文ですし、後ほど商品の代金が請求されますので、結局は支払不能に陥ってしまいます。

また、支払不能になった後、いざ自己破産などをしようとすると、詐欺行為として裁判所から追求される可能性もあり、破産にも影響が出るかもしれません。こういう場合は、あくまで業者に言われるままにやったことで、本人は被害者であるということを裁判所に訴えていきますが、それでも、裁判所が慎重になるようなことは、やらないに越したことはありません。

最近は、上記のようなことも知られてきて、少なくはなってきていますが、完全には無くなっていないようなので、注意しましょう。

あと、もう一つの総量規制対象外である銀行ローンが最近、増加傾向にあります。銀行ローンと言っても、最近多いのは個人向けの無担保ローンです。ようするに、昔、消費者金融がやっていた無担保ローンを最近では銀行が積極的に行っているのです。まさに総量規制によって消費者金融の市場が縮小したところを銀行がさらっていったような形になってきています。

例えば、新生銀行は新生フィナンシャルという消費者金融を傘下に抱えています。新生フィナンシャルは旧レイクという消費者金融で、今でもレイクという名前は商品名として残っています。コマーシャルを見た人も多いでしょう。

ところが、最近では、新生フィナンシャルは消費者金融なので総量規制に引っかかってしまいますので、貸出が伸びていません。経営的にも苦しいと言われています。そこで、銀行が考えたのが、新生フィナンシャルのATMなどの無人店舗を新生銀行に譲渡してしまって銀行のものにしてしまい、銀行ローンとして貸し出していくということです。これなら、総量規制は気にする必要は無くなります。何とレイクという商品名まで銀行がそのまま使用しているのです。

結局、最近の自己破産や個人再生の相談を受けていると、銀行ローンから借りている人が目立つようになってきています。これでは、総量規制など、あまり意味が無かったのではないか、かえって一時的に混乱させただけではないかと思わざるを得ません。

私はもともと、利率の引き下げには賛成でしたが、総量規制には反対でしたから、こんな政府が民間の貸出の量まで口出しをして規制するなんてことは、共産主義ではあるまいし、やはり無理があったのではないかと思っています。

PS
これはあくまで私の勝手な仮説ですが、ひょっとして財務省の頭のいい役人が、「消費者金融は儲けすぎだ。消費者金融の儲けを、我らの天下り先である銀行に移してしまえ。」と考えたとしたら、そのたくらみは見事に成功したということになりますね。もちろん仮設であって何か証拠がある訳ではありませんが、結果的にあまりにも銀行が得をする状況になっているので、こういう考えも浮かんでしまいます。

3月 19 2013

株式会社ギルドの不当請求

株式会社ギルドが最近、不当請求を行っていますので、ご注意ください。

◎不当請求とは、どんなことをしているのですか◎
具体的には、既に時効が完成しているにもかかわらず、それを隠して債務者に対して、遅延損害金を大幅に付けた金額の請求書を送りつけているのです。支払わなければ訴訟を起こす、あるいは法的手段を取るなどと書かれているため、思わず支払ってしまう人もいるでしょう。

◎支払うと、どうなるのでしょう◎
しかし、支払ってしまうと、後々面倒なことになります。債権の消滅時効において支払うことを「債務の承認」と言い、時効が完成した後に債務の承認を行うと、例え時効について知らなかったとしても、裁判所は再び時効の援用をすることは許されないという立場を取ることが多いのです。(「時効の援用」とは時効の主張をすることです)

上記のような裁判所の考え方があるため、ギルドのような貸金業者が、債務者が時効について知らないことを利用して、時効が完成しているにもかかわらず請求をしているわけです。(かつては武富士などが、これと同じことをやっていました)

例え不当請求であっても違法請求ではないため、一部でも支払ってしまうと、後で時効を理由に支払いを拒否するのは非常に困難になります。このため、電話交渉すると、非常に安い金額を提案してきて、とりあえず一部でも払わせようとする傾向があります。とにかく時効を援用できないようにしておいて、残りは、ゆっくり回収すれば良いと考えているのでしょう。

◎では、どうすれば良いですか◎
このように、素人が一人で電話交渉するのは危険が伴います。ギルド以外にも不当請求を行っている貸金業者がいるかもしれません。貸金業者からの借金の消滅時効期間は5年です。最後の取引から5年以上経っているにもかかわらず請求されている場合は、一度、法律家に相談に行った方が良いでしょう。法律家に時効援用通知を送ってもらうことを、おすすめします。

☆ 株式会社ギルドは、もともとはハッピークレジット株式会 社、株式会社信和、山陽信販株式会社の3社が合併し、トライト株式会社として設立されました。その後、株式会社ヴァラモスに社名を変更し、更に平成24年に現在の社名である株式会社ギルドになったという、非常にややこしい会社です。

☆ 一般的に貸金業者からの借入の消滅時効は5年です。しかし、例外もあります。
①貸金業者が会社ではなくて個人事業主だった場合(中小零細の街金融などに、たまにあります)は10年
②貸金業者が信用金庫や信用組合だった場合は10年(信用金庫や信用組合は非営利組織と考えられているため)
 ③上記①②の場合であっても、借りている方が事業者であれば、やっぱり5年
他にも例外はありますのでご注意ください。ここでは代表的なものをとりあげています。

より詳しい情報をお知りになりたい方は、以下をクリックして下さい。
http://www.hashiho.com/guild/  
 

11月 05 2012

司法書士の代理権の範囲

土曜日に司法書士会主催の研修に行って来ました。今回の研修は、「司法書士の代理権の範囲について」というものです。平成15年から司法書士の簡裁代理権が認められ、簡易裁判所の案件に関しては弁護士と同等の権利が行使できるようになりました。それから10年あまり経って、当初は予想していなかった弁護士側からの反論が出てきたので、最近、もめているのです。(裁判で争われている事例もあります)

私の感覚では、ロースクールの登場により、弁護士が大量増員されて、「食えない弁護士」が特に首都圏や関西圏などで無視できないほどに発生した結果、自分たちの領域を守ることに弁護士側が今まで以上に敏感になっている、というのが真相ではないかと思います。(ようは、弁護士が今までと同じように食べていけていたら、恐らく問題は起きていないのではないか、という印象です)

このような動機が疑われるせいなのか、弁護士側の主張は、「ちょっと客観的に見て、強引じゃないかなあ」と思える事例が多いように感じます。私は弁護士と司法書士は敵対関係ではなくて、補完関係であるべきだと考えますので、職域の問題で司法書士を訴えてくる弁護士に対しては、少なからず疑問を感じます。

例えば、よく弁護士事務所のホームページに書かれている「司法書士は全ての債権者を含めた総額で140万円を超えたら債務整理が出来ません。だから、弁護士にお任せ下さい」という文言ですが、こんなこと言い切っていいのかなあ、と思います。

実際には、上記の基準で債務整理を行っている司法書士はいないと思います。これは、別に規則を守っていない訳ではなくて、「そんな基準は、どこにも書いていないのであって、弁護士会が勝手に言っていること」だからです。まあ、弁護士側の主張ということになります。

どこにも書かれていないからこそ、弁護士は訴訟をやってきて、判決を取って、「どうだ判決に書かれているじゃないか。だから、ダメなんだ。」とやりたい訳なんですね。まあ、最終的に弁護士が狙っているのは、最高裁判決を取って、規則自体を変えさせようということなんでしょう。(最高裁判決は法改正の圧力になりますから)

当然、司法書士側にも主張があって、債務整理の金額とは、個別の債権者ごとに判断されるべきもので、個別に140万円以内であれば問題なく司法書士の代理権の範囲であるというものです。何故なら、実際に裁判に持ち込まれた時には、裁判所は個別の債権者ごとに金額の範囲を決めるからです。現実に裁判所が、そのような取り扱いをしていて、それで司法書士が裁判所から拒否されたという事例を私は聞いたことがありません。

この総額か個別かという論争は、和歌山地裁で争われて既に判決が出ています。この和歌山地裁判決では、明確に「代理権の範囲は、個別に金額を判断するべき」と判断されました。司法書士側の主張が認められたことになりますね。

ただ、この件は大阪高裁に控訴されて再び争われています。こちらは、まだ判決は出ていません。弁護士も、しつこく争ってきますね。

ただ、大阪高裁は平成21年に、別の論点で弁護士と司法書士が争った時に、両者引き分けと呼べるような判決を下しています。簡単に説明すると、「今回の司法書士の執務は弁護士の主張から言うと違法になる可能性があるが、当の司法書士には適法だと信じるだけの理由があるので、違法とは言い切れない」というものです。

まあ、完全に適法だと言っていない点で、司法書士が勝ったとも言えないし、弁護士が勝ったとも言えないという、どちらかと言うと裁判所が判断を避けたという感じの判決でした。裁判所からしてみれば、こんな職域争いを裁判所に持ち込むなという気持ちなんじゃないかと想像していますが、いかがでしょう。

私の意見としては、誰が見ても明らかな違法行為ならともかく、裁判所が判断を避けるような微妙な問題に対してまで、こんな争いを続けるのは不毛じゃないでしょうか。もちろん弁護士側が訴えてきているものが100%なので、訴えられた以上は司法書士も対応しない訳にはいかないでしょう。ですから、この問題は、弁護士側が止めない限り今度も続く訳です。(最高裁判決が出れば終わるでしょうが、その後も、また別の論点でやってくるような気がします)

私には個人的に知り合いの弁護士もいますし、個別には司法書士に協力的な人も知っています。しかし、弁護士会という組織になってしまうと一種の圧力団体のような行動を取ってしまうようです。だとしても、せめて争う必要のないような明らかな弁護士法違反などに限定してもらいたいと、つくづく思います。

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