司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

2007年9月

9月 27 2007

クレディア2

クレディアの経営破綻で、かなりの人が被害を受けたようですね。2週間ほど経って分ってきたことがあります。

 

まず、早く和解して支払いの了解を取っていても取り扱いは同じだったようです。

例えば、訴訟をした結果、9月10日に和解で決着して「9月末日の支払い」と和解契約書に書かれていたとします。この場合、和解したのが民事再生の申立前だから払ってもらえるのか、と言うと、どうやら契約書を交わしていても9月13日以降は一律支払停止らしいです。

 上記のようなケースで支払停止になった人は、本当に気の毒ですね。支払日まで決まっていて後は振込を待つばかりだった訳ですから。

 

 聞くところによると、過払いをあてにして他の業者の支払契約を結んでしまっている専門家もいるらしいです。私は入金を確認するまでは絶対に支払契約は結ばない方針なので、幸いこのような目にはあっていませんが、実際こんな目にあった人はどうするんでしょうね。さすがに支払契約をむすんだ貸金業者は無かったことにはしてくれないでしょうから、自腹を切って支払うんでしょうか。

 

いずれにしても、債務整理業界全体がクレディア問題で揺れた2週間でした。

9月 20 2007

クレディア

「ついに来たか」、と思わず声を上げたくなる事態が先週に起こりました。
何と一部上場企業である消費者金融「クレディア」が経営破綻して、東京地裁に民事再生の申立をしたのです。今年に入って過払金返還請求が激増した結果、消費者金融はアブナイと言われてきましたが、まあ破綻するとしても中小業者だろうと言われてた矢先、いきなりの大型破綻です。
まさか中小も生き残ってるうちから、クレディアが破綻するとは。業界でも衝撃が大きいのではないでしょうか。
クレディア破綻が債務者に与える影響は、何と言っても過払金が取れなくなることでしょう。
今後、クレディアに対して過払金が発生している人は民事再生の手続の中で配当を期待するしかなくなります。配当は裁判所においてクレディアの財産調査をしてから決まりますから、いくらもらえるか検討もつきません。すずめの涙になる可能性だってあるのです。
クレディアが破綻した以上、他の消費者金融も安全とは言えません。次にどこが破綻しても、おかしくない状況になったと考えた方が良いでしょう。
すると注意すべきなのは、現在長期の取引がある人達です。過払請求が遅れた為に取れなくなるという可能性がある訳ですから。
過払請求で迷っている人は、早めに請求することを考えないと、第2・第3のクレディアになるところが出てこないとも限りません。用心して下さい。

9月 12 2007

裁判所の比較

さて、本日からブログを始めることになりました。
債務整理に関する新たな情報や、私の感想なども書いていきたいと思います。今後とも、よろしくお願いします。

では、第一回は裁判所の話題から。
皆さんは裁判所と言うと全国一律で同じ基準で運用されてるんだろうと思っていませんか。ところが、現実は全く違います。およそ裁判所ほど、地域によって運用が違う役所は無いと言っても過言ではないでしょう。

例えば、個人再生を申し立てた時の裁判所に払い込む費用は、同じ愛知県でありながら、名古屋本庁では約12万円もかかるのに対し、岡崎支部では約3万円で済んでしまいます。
異なるのは費用だけではありません。名古屋本庁では面談が2回(裁判所に本人が2回行くことになる)必要なのに、岡崎支部では一般的に面談はありません。(よほど問題がある場合は呼ばれるかもしれませんが)

このように同一県内でも取り扱いが大きく異なっています。はっきり言って、私はこれは問題だと思ってます。同じ申立をしても住んでいる場所によって有利・不利が出来てしまうからで、ある意味、地域差別になるように思います。

私は結構、裁判所にも運用に関してクレームはつける方ですが、今のところ改善の見通しはありません。本当に何とかして欲しいものです。

☆岡崎支部の管内に住んでいる人は個人再生に関して費用が安く有利になりますね。ちなみに岡崎支部のエリアは岡崎市・額田郡・安城市・碧南市・刈谷市・西尾市・知立市・高浜市・幡豆郡・豊田市・西加茂郡です。名古屋本庁と岡崎支部以外の裁判所については、近隣の事務所に問い合わせてみて下さい。