司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

3月 5th, 2009

3月 05 2009

シリーズ 各業者の対応⑯

 本日はSFコーポレーション(旧三和ファイナンス)を取り上げます。

 この会社が昨年9月に過払債権者から不払いを理由に破産を申し立てられたのは記憶に新しいところです。

その時は「かざかファイナンス」の支援を仰いで申立債権者には支払いを済ませ、今後発生した過払金返還請求には支払っていくことを約束して、破産が取り下げられたという経緯があります。

にもかかわらず、最近、再び過払金の支払いが滞ってきていて、事実上、約束は反故にされたと言って良いでしょう。クレサラ対策弁護団が2回目の破産申立を検討しているという噂があるのも、うなずけます。

 この業者は旧三和ファイナンス時代から、悪質な業者として有名でした。

平成19年4月には、違法取立により、金融庁から全店舗を対象に業務停止が命じられました。

平成20年5月には埼玉県の支店で違法取立が発覚し、同店舗に対して業務停止が命じられました。

これらは公になった事件ですが、公にならない不当な行為は、債務整理に携わる司法書士や弁護士ならば、数多く経験していることでしょう。

 この会社は韓国にも進出していて、韓国では利息制限が日本よりも、かなり甘いこともあり、莫大な利益をあげていると聞いています。この利益で過払金の返還は出来るのではないかと考えている専門家も結構います。ただ、韓国であげた利益がどうなっているのかは闇の中です。

 このような業者ですから、任意整理に含まれている場合は、非常にやっかいです。まあ、過払金は訴訟で判決を取るまでは絶対に支払ってきませんし、最近では判決を取った事件でも値切ってきて、なかなか払わなくなっています。(私の場合は判決を取ったら控訴してきて2審の本人訴訟で争った事件がありました)

一方、債務が残った場合は強硬に一括払いを主張してきますので、要注意です。この点は、同じ「かざかファイナンス」から支援を受けたフロックス(旧クレディア)と、そっくりです。従って、「かざか」の方針と考えることも出来ます。

 私としては、この会社は市場から退場すべき会社だと思っていますので、2回目の破産が申し立てられるべきだと考えています。きちんと司法による調査をして、隠している財産などがないかを洗い出して欲しいものです。

 では次回はトライトについて取り上げたいと思います。