司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

11月 15th, 2010

11月 15 2010

シリーズ 最近の状況⑧ クレジット会社

 ご無沙汰しておりました。本日はクレジット会社の状況について説明しましょう。

 消費者金融が軒並み経営状態を悪化させて過払金の支払いが減額になっている状況で、クレジット会社に関しては、まだ救いがあるようです。

クレジット会社の経営も決して良くはありませんが、まだ過払金の大幅な減額に至っている会社は少ないようです。クレジット会社の収益源にはショッピングなども含まれていますので、この辺りも消費者金融に比べてマシな原因かもしれません。

従って、クレジットのキャッシングで長期間の取引がある人の過払請求は、今なら、まだ間に合うと言えるでしょう。それでもアイフルの子会社であるライフなどはアイフルの経営不振の影響を受けて減額傾向が出てきていますので注意が必要です。

クレジット会社で取引が長ければ過払いになりやすい会社(要は過去の利率が高かった会社)には、ニコス(旧日本信販、旧UFJカード等)、セディナ(旧セントラルファイナンス、旧オーエムシーカード等)、イオンクレジット、オリエントコーポレーション、UCS(旧ユニーカード)、クレディセゾンなどがあります。

一方、利率が元々低くて過払いになりにくい会社(または過払いにならない会社も含みます)としては、オリックス、ジャックス、楽天、旧UCカード、旧DCカード、三井住友カード、UFJカードなどがあります。

 クレジット会社は普段の買物やETCカードなどで使用している為に、せっかく長期間の取引があるにもかかわらず、過払請求をためらっている方が多勢います。こういう人達の為に私は、ご自身による取引履歴の請求を提案します。現在は法律が整備されていて、名義人から直接、取引履歴の請求があった場合、会社は応じなければなりません。これは法的義務になります。相手が消費者金融だと請求をためらう人もいるかもしれませんが、クレジット会社なら消費者金融よりは頼みやすいのではないでしょうか。(もちろん消費者金融でも頼んで全く問題ありませんが)。

届いた取引履歴は引き直し計算がされている場合と、されていない場合とがあります。されていない場合は、どこか計算してくれる事務所を探すと良いでしょう。私の事務所では計算サービスを行っていますが、他でもやっている事務所があるかもしれません。

取引履歴を請求することによって、自分が過払いになっているのかどうかが、まず明らかになります。そして、もう一つ、過払いになっていた場合、その金額が分かります。これはカードの使用をあきらめても過払請求をするかどうかを悩んでいる人にとっては非常に大きな判断の目安になると思います。

例えば、もし100万円以上の過払請求が可能だったとしたら、やっぱり請求してみようと言う人もいるんじゃないでしょうか。逆に5万円だったら、やっぱり止めておこうとか具体的な判断が出来るようになります。

結果が分からない段階で、あきらめてしまうのは、ひょっとしたら後で後悔することになるかもしれません。そういうことにならないように是非、一度、取引履歴の請求を考えてみて下さい。