司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

2021年11月

11月 30 2021

ティー・オー・エムの特別救済通知と無効通告状 時効(97)

ティー・オー・エムの特別救済通知

ティー・オー・エムから「特別救済通知」というタイトルの書面が届くことがあります。
中には特別返済案という、債権全額よりも安い金額で返済終了にできるという、一見、良さそうに見える返済プランが書かれています。つい電話をしてしまいそうになります。

しかし、このプランにだまされて少しでも返済してしまうと、例え時効の条件が満たされていても、時効での解決が不可能になってしまいます。

ティー・オー・エムの無効通告状

特別救済通知が届いても放置していると、次に「無効通告状」が届くことが多いです。この書面の内容は、「お得な特別返済案は期限があるので、早く連絡しないと全額請求することになりますよ」というものです。

無効通告状サンプル

この書面も時効の条件を満たしている人にとっては危険な内容です。連絡して少しでも払ってしまったら時効で解決できなくなります。

ティー・オー・エムの特別救済通知と無効通告状の注意点

最近は消滅時効について以前よりも知られてきました。
そのため業者の回収率が悪くなったのか、上記のように減額をちらつかせて連絡させて、連絡が来たら分割金を払わせて時効の条件をつぶしてしまうという手法が多くの業者で見られるようになりました。ティー・オー・エムの特別救済通知と無効通告状もその一つです。

この手に引っかからないためには、とにかく連絡をしないことです。(後に時効援用通知は出す必要があります。)相手はプロの回収業者ですから、うまく誘導されて分割契約を結ばされてしまうと、後から否定するのが難しくなりますので気を付けましょう。

ティー・オー・エムから特別救済通知や無効通告状が届いた時の対処法

5年以上支払いが無い場合は時効で解決できる可能性があります。しかし、刑事事件の時効とは違って、民事の消滅時効は法的に整った時効援用通知を出さないと相手の請求は止まりません。
放置ずると、訪問されたり訴えられたりしますので、まずは専門家に相談しましょう。

消滅時効について、より詳しい情報が知りたい場合は以下をクリック

消滅時効

ティー・オー・エムについて、他の記事が読みたい場合は以下をクリック

https://www.hashiho.com/journal/archives/1244

11月 16 2021

オリコ・ペイペイカードの任意整理 任意整理(30)

任意整理とは

任意整理は債務整理の方法の一つで、裁判所を通さずに司法書士や弁護士などの法律家が業者と分割払いの交渉をする借金解決法です。

メリットとしては、

  1. 裁判費用がかからない
  2. 必要書類が少ない
  3. 将来利息がカットされることが多い

という点があります。

任意整理が成功するための条件

任意整理はメリットが多い解決法ですが、成功するためにはいくつか条件があります。
一つは、分割払いにするので、債務者にある程度の収入が必要です。無職では難しいです。
二つ目は、交渉による解決なので、相手方の業者が長期間の分割払いを認める気が無い場合は成功しません。業者の方針に左右されるのです。

任意整理に協力的な業者とは

そうなると任意整理に協力してくれる業者はどこなのか、と気になってくると思います。一般的には、クレジット会社は協力的な業者が多いです。分割で払ってくれるのならば、破産されるよりマシという考え方の業者が多いという印象があります。

他には、債権を別の業者から買って請求している債権回収業者なども比較的、協力的な業者が多いと思います。債権回収業者はかなり安い価格で債権を買っているので、分割でも支払ってくれたら利益がでるビジネスモデルだからでしょう。

オリコ・ペイペイカードについて

オリコという通称で知られてる大手信販会社のオリエントコーポレーション、そしてペイペイカード(以前はワイジェイカードと言い、最近社名を変えました)の2社についての任意整理の最近の対応をお知らせしたいと思います。

いずれの会社も他の大手クレジット会社と同様に非常に協力的です。通常は3年の分割払いですが、それよりも長期の5年の分割払いでも認めてくれることが多いです。

分割払いが可能な収入があれば、これらの業者については任意整理は有力な選択肢となるでしょう。

任意整理について、より詳しい情報が知りたい場合は以下をクリック

任意整理