司法書士ジャーナル<相続>
橋本司法書士事務所ブログ

9月 26 2016

家族信託の相談はどこにすべきか(家族信託(民事信託)21) 

家族信託(民事信託)についてしっかりとした知識を持った専門家はまだまだ少ないのが実情です。
司法書士、弁護士などの法律専門家の中でも取り扱うことができる事務所は、現時点では限られています。

しかし、家族信託が注目を浴びてきていることから、家族信託について知識があまりないにもかかわらず、家族信託について対応可能とする事務所も見られるのが残念でなりません。

家族信託の組成(組み立て)は、ただ単に「ひな形」に修正を加えて契約書を作成するというものではありません。
もちろんそのような信託契約書でも契約は有効で信託は開始しますが、その後何らかの支障が起きる可能性がとても高いでしょう。
基本は、オーダーメイドでなくてはならないものだからです。
服や靴でも、オーダーメイドで作ろうと思うと、必ず詳しく細部まで採寸し、場合によっては途中で試して、できあがった後も、アフターサービスまで含まれています。
そこまですれば、自分にぴったりのものが、出来ますよね。
家族信託も同じです。

特に費用が安い(数万円や10万円~)事務所などは、どこまでサポートされているのか、しっかり確かめる必要があります。
(オーダーメイドの服や靴は安いですか?)
逆に、しっかりと知識を持ち、個々の事案に沿って最適な信託の組成を1から完全オーダーメイドで行う専門家であれば、そのような安い金額で家族信託の依頼を受けることはできないはずです。

家族信託は、依頼人の人生設計にかかわる重要な案件です。
本当に詳しい専門家を慎重に見極めましょう。