司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

自己破産

4月 13 2020

フクホーが含まれている自己破産は注意! 自己破産(36)

フクホーとは

正式な社名はフクホー株式会社と言い、大阪に本社のある貸金業者です。
よく「フクホーは闇金ではないか」という噂があるようですが、結論から言うとフクホーは闇金ではありません。れっきとした消費者金融です。存在自体が違法である闇金とは区別する必要があるでしょう。

フクホーは、なぜ闇金と噂されるのか

最も大きな理由として考えられるのは「審査が甘い」からでしょう。
通常、消費者金融は事故情報に登録されている債務者(ブラックリスト登録者)には貸しません。しかし、フクホーは低額ならば事故情報登録者であっても貸すことがあるのです。

フクホーが闇金と間違われる、もう一つの理由

もう一つフクホーが闇金と間違われる理由と考えられるものがあります。それは、(株)フクホーグループという紛らわしい名前の本当の闇金の存在です。(闇金は栄枯盛衰が激しいので、今でも営業しているかどうかは分かりません)
このように、消費者金融と似たような名前を付けて、詐欺的な手法でお客を集める闇金業者は少なくありませんので注意しましょう。

フクホーの注意すべき点

審査が甘いからと言って良いことばかりではありません。その分、返済できなかった時の取り立ては通常の消費者金融よりも厳しいです。
特に自己破産や個人再生を申し立てようとした時は、例え司法書士や弁護士に依頼した後でも、容赦なく訴訟をしてきます。

フクホーから訴訟をされたら

自己破産の申し立ての準備中にフクホーに訴訟をされた場合は、できるだけ訴訟を引き延ばして、早急に裁判所に申し立てる必要があります。裁判の引き延ばしについては素人では難しいので専門家に依頼しましょう。

なぜ早く申し立てる必要があるのか

自己破産の場合、申し立てた後ならば、例え判決で負けても差押を中止させることができるからです。
従って差押を中止させた後に、無事に自己破産の免責決定(借金の支払義務がなくなること)が出れば、判決で負けても害は無いわけです。

フクホーが含まれている時は依頼は慎重に

フクホーが含まれている場合の自己破産や個人再生を依頼する時は、専門家を慎重に選びましょう。訴訟を上手に引き延ばしながら早く申し立てるのは、通常よりも経験が必要だからです。

司法書士や弁護士の中には、依頼を受けてから破産を申し立てるまで半年から1年近くかかる事務所が少なくありません。通常ならばそれでも問題ありませんが、フクホーが含まれている場合は、それでは間に合いません。(実際にフクホーが含まれている時は依頼を断る事務所もあるようです)
ちなみに私の事務所では通常2~3か月、急ぎの場合は1~2か月で申し立てています。

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自己破産

4月 02 2020

アパートの未払い賃料はどうなるのか 自己破産(35)

未払いのままだと破産債権になる

自己破産の場合、借金に該当するものは全て破産債権に含めなければいけません。
「この借金だけは返したいから、破産債権には含めない」という扱いが許されていないのです。
そして、アパートの賃料を未払いのまま放置しておくと、それは借金と同じとみなされます。従って、破産債権として扱われることになります。

未払い賃料が破産債権になると、アパートを追い出されるリスクがある

アパートを貸している大家さんの立場からすると、未払いの賃料が破産債権になったら回収が不可能になりますから、「出て行ってくれ」という話になります。
追い出されてしまったら、次のアパートを借りるために引っ越し代等の余分な費用がかかることになりますから、何としても避けたいところです。

自己破産するならば、まずは未払いの賃料を支払ってから

このように追い出されるリスクがありますから、賃料未払いのまま自己破産するのはオススメできません。住むべき場所を確保しておくのは何よりも優先するべきです。ですから、自己破産する前に未払いの賃料は支払っておきましょう。

偏頗弁済とは?

自己破産に詳しい人は、偏頗弁済という専門用語をご存じかもしれません。偏頗弁済とは特定の債権者だけ返済することを言います。これをやると返済を受けた債権者だけ得をすることになるので、自己破産では禁止されている行為です。

未払い賃料の返済は偏頗弁済にならないのか?

厳密にいえば偏頗弁済になるでしょう。しかし、多くの裁判所では「住む場所を失ってしまうリスク」の方を重要視する傾向があり、きちんと事情を説明した上申書を提出すれば、未払い賃料の支払いを認めてくれることが多いです。
私の事務所でも同様のケースで、ほとんどの場合認めてもらっています。

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https://www.hashiho.com/debt/jikohasan/

12月 10 2019

上司のパワハラでうつ病になり働けなくなって破産するケース 自己破産(34)

うつ病により借金がふくらむのは良くある

最近よくみるのは、上司のパワハラにあい、うつ病になってしまい、会社を辞めることになって収入が減り、それで借金がふくらんでしまうというケースです。

このパターンは失業期間が長くなるので、借金の総額が大きくなる傾向があります。更に、失業しているので分割払いによる解決が難しいので、必然的に自己破産しか選択肢が無くなることになります。

自己破産は認められやすい傾向がある

このパターンは本人にとっては、とても深刻な話ですが、裁判所に自己破産を認めてもらう時には有利に働くことが多いです。

理由は、一つは医者にかかっていることが多いので、うつ病の診断書という証拠書類が手に入るということです。
他には、破産を認めないと自殺とかしかねないというリスクがありますので、裁判官も若干甘くなる傾向があるように私は思います。
病気によって働けなくなったのだから仕方が無いという理屈も、審査の時は有利に働く可能性が高いでしょう。

あきらめずに自己破産を考えよう

パワハラによるうつ病で仕事を辞めた場合、本人にとっては重大事件で、あまり何も考えたくないかもしれません。しかし、借金を放っておいても利息が増えていくばかりで状況は悪化していきます。

置かれている状況は確かに大変ですが、破産の審査が通常よりも通り易いということを前向きにとらえて、自己破産で借金を無くすことを考えてみましょう。

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自己破産

12月 10 2019

仮想通貨の価格が上がってしまって困ったケース 自己破産(33)

自己破産の場合、手続が2種類ある

自己破産の場合、同時廃止事件管財事件と大きく2種類の手続に分かれます。債務者の立場から見れば、だんぜん同時廃止事件の方が良いです。

まず、費用が違います。
同時廃止は裁判費用が2~3万円ですが、管財事件は20万~40万とケタが違います。
他にも破産管財人が、まるで税務署のように根掘り葉掘り色々なことを質問してきます。期間も管財事件の方が長いです。

同時廃止の基準は財産の額

債務者にとってメリットが多い同時廃止ですが、そのための基準は財産の額です。

裁判所によって微妙に異なりますが、だいたい40万円前後に設定していることが多いようです(名古屋地裁は40万です)。財産が多すぎると管財事件になってしまいますから、大変重要な問題です。

仮想通貨が値上がってしまった

私が依頼を受けた事例で、当初持っていた仮想通貨が予想以上に値上がってしまい困ったケースがあります。
具体的には30万ほど値上がりました。
すると財産が増えたことになり、当初予定していた同時廃止での申立てができなくなる可能性がでてきました。

財産を減らす必要がある

この場合、何とか財産を減らす方法を考えるのですが、もちろん浪費など認められません。これから自己破産する人の浪費を裁判所が認める訳がありません。

では方法がないかと言うと実は裏ワザがあります。
裁判所が文句を言わない減らし方があるのです。
仮想通貨の事例の場合も、この方法でほとんどの値上がり分を減らしました。

合法的に財産を減らす方法

まず、通常は分割で支払うことが多い自己破産の司法書士報酬を一括で支払ってもらいます。これならば破産の必要経費ですから裁判所は文句を言いません。

他にも、破産する人は各種税金や社会保険料などを滞納していることも多いので、それらの滞納金を一括で支払ってもらいます。これでだいぶ減るはずです。

それでも余る時は、壊れかけた生活必需品を買い替えるという方法があります。
冷蔵庫や洗濯機などがありますね。くれぐれも高額な高級品を買わないように気をつけましょう。

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自己破産

5月 10 2017

家計に余裕があると、管財になるかも 自己破産(32) 

最近の名古屋地裁本庁(名古屋市と、その周辺が管轄)の破産係の傾向として、「出来るだけ管財事件に回したがる」というのがあります。これは、破産を検討している人にとっては重大なことです。

破産には、同時廃止と管財事件という2種類の手続があり、どちらになるかは裁判所が決めます。一応、今までは基準のようなものがあり、財産が40万円以内の場合は同時廃止、40万円を超えていたら管財事件というものでした。

ところが、最近では、財産が40万円以内に納まっているのに管財事件に回されるケースが増えています。

管財事件は同時廃止と比べて、裁判費用が高額です(司法書士や弁護士の報酬のことではありません。裁判所に支払う費用です)。同時廃止のほとんどが3万円以内で納まるのに対して、管財事件は20万円~40万円もかかります。債務者にとっては大きな負担です。

では、どういうケースで管財に回されるのかと言うと、家計に余裕がある場合が多いのです。

そこそこの定期収入がある場合、例え財産が無くても、裁判所は管財事件に回して、すぐには手続を始めずに、しばらく裁判費用の積み立てを命じるのです。半年なり、1年なりで積み立てをして、裁判費用が貯まった段階で手続を始めます。(正直、鬼だと思いますね)

従って、そこそこの定期収入がある人の場合、名古屋地裁本庁の管轄で申し立てなくてはいけない時は、最近では自己破産ではなく個人再生をすすめるケースが増えています。

どうせ自己破産でも積み立てが命じられるなら、個人再生できっちり支払いを終えた方が本人の自信にもつながりますし、小規模個人再生ならば7年の制限もありません(破産後7年間は、再度の破産は出来ないという制限)。それに最近の個人再生は再生委員の選任が非常に少なくなっているのに対して、管財事件の場合は破産管財人がほとんど選任され色々と聞かれることになります。

このような事情があるので、名古屋地裁本庁の管轄地域で、家計に余裕がある状態で債務整理を検討している方は、自己破産を選択する前に個人再生が可能かどうかを調べてみることを、おすすめします。

より詳しい情報を知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/debt/jikohasan/
http://www.hashiho.com/debt/kojinsaisei/

8月 30 2013

エイワの催促(破産申立までの期間)

先日、エイワ(消費者金融)から以下のような電話がかかってきました。

「先生、この方、破産になるそうですが、いつ頃に申し立てるんですか。」(エイワ)

「まだ、全ての債権者から債権届が送られていませんので申し上げられません。」(私)

「いやあ、ウチはとっくに出していますので、あんまり待たされても困るんですよね。届いてない業者には、ちゃんと催促してますか。」(エイワ)

「もちろんしていますよ。もう少しかかるということです。お待たせして申し訳ありません。」(私)

「それで、債権届がそろったら、どの位で申し立てますか。ウチは半年も待てませんよ。訴訟させて頂きますから。」(エイワ)

「いや、当事務所の通常の申立期間は、債権届がそろってから2~3ヶ月ですから、そんなにお待たせすることはないと思いますよ。」(私)

「そうですか。半年とか1年とか平気で放置される事務所も多いんでね。ウチはそういうのは積極的に訴訟をしていくことにしてますので。」(エイワ)

「まあ、分割の報酬が払い終わるまで申立をしないという事務所が、いくつかあると聞いていますので、エイワさんの言うことも分かります。当事務所では、報酬の支払期間中でも準備が整い次第、申立はしますので、ご心配なく」(私)

「分かりました。じゃあ申立をしたら通知をよろしく。」(エイワ)

実は、この事件の総債権額は300万で、エイワの債権は何と7万円に過ぎないのです。わずか2%強の債権者が、この偉そうな態度。「たかが7万円でそんなにしつこく催促するな」という言葉が何度も声に出そうになるのを何とかこらえました。(もし言ったら、「債権者を差別するのか」とか何とか文句を言ってくるのは目に見えていましたので)

ここで重要なのはエイワのような業者が現実に存在する以上、あまり申立までの期間を長く取るのは得策ではないということです。理由は訴訟リスクが高まるからです。

現在は破産法が改正されましたので、申立をすれば強制執行は中断できます。しかし申立前は、そういう方法もとれませんので、訴訟に対しては早く申し立てるのが最善の策となります。

実際に申立まで半年または1年以上かける事務所は珍しくありません。ご自身が依頼した事務所がそうだった場合は、訴訟リスクについては説明を受けた方が良いと思います。

8月 23 2013

自己破産解決事例⑤

浪費による借入が多かったので、開始決定が出るまでに時間がかかったケースです。

Eさん、男性、30代
借入先8社、借入総額約500万円

以前、勤めていた会社は残業や休日出勤が非常に多く、会社の空気が断れる雰囲気ではなかった為、毎日のようにストレスがたまって、そのうち体の調子が悪くなるようになりました。

それで医者にみてもらったら、「うつ病」と診断されました。それでも会社には行っていましたが、そのうち、ストレス解消のためならと思い、買い物に行って必要以上に物を買ったり、飲みに行ったり、カラオケに行ったりを頻繁にするようになりました。

そんなことを続けていると、お金が足りなくなって借金をするようになりました。その頃は、仕事が忙しすぎるくらいだったので、返済の心配はあまりしませんでした。しかし、途中から、体調の悪化が激しくなり、仕事に支障をきたすくらいになってしまいました。このままではマズイと思い、会社を退職しました。

すると、当然ですが借金の返済が苦しくなり、返済の為に借金をするようになりました。ストレスが無くなったので浪費は一旦おさまったのですが、生活はむしろ苦しくなりました。それで、次の会社を探して就職しました。

しかし、前の会社に比べて給料が下がってしまったので、思ったよりも借金が減りません。借金返済のことを考えていたら再び「うつ病」の症状が出てきたので、これは何とかしないとマズイと思い、司法書士に相談することにしました。

相談すると、「あなたの場合、自己破産が適切でしょう」と言われ、一瞬悩みましたが、「うつ病」を抱えた状況では、とにかく借金を無くさないとどうにもならないなと考え破産を決意しました。その後、手続をしてもらいましたが、浪費で使ったお金が結構あったので、裁判所の審査期間は通常よりも結構、時間がかかってしまいました。

それでも司法書士さんの助けもあって、無事に手続を終えることが出来ました。今では決断して良かったと思っています。

○司法書士からのコメント○
破産原因に浪費がある人は結構います。むしろ、全く浪費が含まれていない人の方が珍しいかもしれません。それでも、ほとんどの場合、破産の審査は通ります。浪費といっても、借金の大部分が浪費とかでない限り、結構、裁判所は認めてくれるものなのです。

しかし、Eさんの場合は借金のかなりの部分が浪費で占められていました。これが裁判所の審査に影響して、開始決定が出るまでに、かなり時間がかかりました。具体的には、申立をしてから開始決定が出るまで5ヶ月近くかかりました。

個人再生ならば借金の原因は関係ありませんので、こんなことは起こらないのですが、Eさんの場合、再就職の会社で給料が下がってしまったので、個人再生を使えませんでした。何とか破産で審査を通すしかありません。

それで、病院から診断書をもらって、「うつ病」が原因で浪費になったのだから、情状酌量をして欲しいと裁判所に訴えました。そもそも、無茶な残業や休日出勤をさせていた会社が「うつ病」の原因なのだから、Eさんはむしろ被害者であるということも強調しました。その辺りが功を奏したのでしょうか、時間はかかりましたが、開始決定を得て手続を進めていくことが出来ました。

最近は破産手続が厳しくなる傾向があります。今回のケースも5年前ならば、問題なく通ったケースだと思います。破産は最後の手段ですから、あまり厳しくしてしまうのは問題のように思いますが、裁判所がそういう扱いをしている以上、プロとしては対応していくしかありません。今回のようなケースだと、「どこの事務所に行っても同じ」ということにはならない可能性が高いと思います。やはり、ある程度の経験が必要なケースもあるということです。

7月 19 2013

税金の滞納について

滞納にもいろいろありますが、その中でも税金の滞納は非常に特殊なルールが適用されます。いくつか、ご紹介しましょう。

まず税金は、たとえ自己破産しても消滅することはありません。ということは、税金とは物理的に支払いが不可能になったとしても逃れることは出来ないという恐ろしい性質を持っているのです。

と言っても、現実に収入も財産も無い人からは税務署も、取立てをあきらめるしかありません。ただ、それで滞納税金が無くなった訳ではないということです。もし、後に成功して支払い能力がある状態になったら、再び請求される可能性はあります。その時には延滞税という遅延損害金のような金額が、たっぷりと加算されていることでしょう。(ただし税金にも時効はあります)

ですから、税金を支払いの後回しにするのは得策ではありません。税金は最初に支払っておきましょう。

他には、税務署は裁判手続を経ることなく、税金の差押さえをすることが出来ます。これを法律用語で滞納処分と言います。

裁判もやらないで、いきなり差押さえが出来る訳ですから、これは強力な権限です。「税務署はサラ金より怖い」と言われる所以です。知らないうちに不動産登記簿に差押さえの登記が入っていたとか、銀行口座が凍結されたとか、充分に起こりうる事態です。

あと、本当に生活が苦しい人が税金の減額を受けられるか、という質問を良く受けますが、原則としては受けられません。何故なら、例え今は払えなかったとしても、請求されている税金は収入があった時に発生しているものだからです。本当に収入が無い人は、消費税などの間接税以外は、そもそも税金が発生していないはずです。

すると、もし減額したら、収入があった時に税金分を取っておいて支払った人との間に不公平が生じてしまいます。サラリーマンの源泉徴収は、これにあたります。たいていは多めに天引きされていて、年末調整で戻ってくるパターンです。

しかし、実際には、債務整理などの仕事をしていると、「税務署から電話がかかってきて、これから自己破産する旨を伝えたら税金をまけてくれた」という話をたまに聞くのは事実です。これは担当者の裁量でやっているものと思われます。ですから、人事異動などで途中で担当者が変わったら再び請求されるかもしれません。

3月 26 2013

自己破産解決事例④

主債務者である夫が破産して、その保証人になっていた妻が相談に来られたケースです。

Aさん、女性、30代
借入先1社、 借入総額約1500万円

夫が事業をしていて、その事業が途中からうまくいかなくなったようで(私は別の会社で働いていたので、夫の事業については良く知りませんでした)、いろいろ相談した結果、離婚することになりました。

しばらくは親戚の家にやっかいになっていました。子供を引き取ったので子育てと仕事に夢中で夫のことは考える余裕がありませんでした。そんな時、銀行から人が来て、「ご主人が破産しました。奥様が保証人になっていますので、今後は奥様に請求することになります。支払計画を聞かせてください」と言われました。

いきなりだったので驚いてしまい、夫に連絡しましたが、つながりません。私は保証人になったことなど、すっかり忘れていましたが、そう言えば、そんな契約書を書いたかもしれないと思い出しました。

離婚したことを伝えましたが、銀行の人は「それは関係ありません。奥様が保証人であることは変わりません。」と言われました。ただ、私の様子を見て、「もし支払いが無理そうなら、早めに法律家に相談に行ってください」とも言いました。(今、考えると親切な対応ですね。払えないまま放置される方が、銀行としては困るということなのでしょうか)

金額は1000万以上で、今の私にはとても返済できるものではありません。観念して自己破産をすることを決意しました。

ネットで自己破産のできる事務所を探すと、割と近いところに経験のありそうなところが見つかりましたので、すぐに相談に行きました。事情を話すと、やはり自己破産しかない、あなたの場合は保証債務だから審査も通りやすい、と言われ、その場で依頼しました。

数ヵ月後、無事、手続は終わりましたが、それにしても、保証人にはなるものじゃないと、つくづく思いました。すぐに引き受けて頂いた先生には感謝しています。

○司法書士からのコメント○
保証人になった人は本当に気の毒だと思います。ご自身のために借りた借金なら、まだあきらめがつくでしょうが、保証人の場合、自分では1円も使っていない借金の肩代りをさせられるわけですから。

その代わり、裁判所も事情はくんでくれて、通常の借金よりは審査は通りやすいと言えるでしょう。

今回のケースでも、免責決定が出るまで非常に早く、特に追加書類や反省文などを求められることもありませんでした。(自分が使ったわけではないので、反省することも特に無いのは当然と言えば当然ですが)

反省文とは、借金の使い途に浪費やギャンブルなどがある場合、裁判所が債務者に書かせる書類です。本人が直筆で書くことが条件なので、司法書士や弁護士が代筆することは出来ません。裁判所としても、反省文くらいは本人に書いてもらわなければ、本人は何もしないで破産ができてしまうのは良くないと考えているようです。(逆に言えば、反省文で破産が認めてもらえるなら親切な対応だ、とも考えられます)

このように、保証人として請求されてしまった人は、気の毒ではありますが、自己破産を決断した時は割とスムーズに解決します。今の自分に無理な支払いだと思ったら、法律家に相談してみてください。

3月 05 2013

自己破産解決事例③

岐阜県から来られた方です。一度、岐阜の法律家に依頼したところ、任意整理で受任され、途中で無理だと言われ辞任されて(非常に無責任な対応だと思います)、探した末に相談に来られました。

Mさん、男性、20代
借入先14社、 借入総額約1000万円

入社した当初は会社の景気が良く、給料も割りともらっていて、まだ結婚もしていなかったので、派手にお金を使うくせがついてしまいました。

車にとても興味があって、前から自分の車が欲しいと思っていたので、社会人になって自分の給料をもらうようになったら、すぐにローンを組んで車を買いました。

そのうち、そのままの車では満足できなくなって、いろいろなパーツを買っては交換したり取り付けたりをするようになり、車のパーツは結構、高額なので給料日までにお金が足りなくなることも出てきて、社会人になってから作ったクレジットカードでキャッシングをするようになりました。(パーツもクレジットで買うようになりました)それでも、給料が順調に上がっていたので何とかなっていました。

ところが、会社の景気が悪くなってきて配置転換を命じれました。今までよりも給料が下がり、途端に返済が苦しくなりました。月末になると、返済のために新たなカードを作り、返済のための借入をするようになりました。

わりと有名な会社に勤めていたせいで新規のカードの審査は次々と通りました(貸出規制が始まる前のことです)。借金の総額はふくらんでいきましたが、返済は何とか出来ていたので、まだ危機感は感じていませんでした。

しかし、ある時から、新規のカードの審査が通らなくなりました。あまりにも借入額が大きくなりすぎたためのようです。一気に返済に行き詰まり、どうして良いか分からずパニックになりました。地元(岐阜県)の法律家を探して相談に行ったところ任意整理という手続きをすすめられ、取立てが止まるから安心してと言われ、着手金として10万円払いました。

ところが、しばらくして法律家から電話があって、「任意整理は無理だから辞任します。別の法律家を探して下さい」と言われました。「じゃあ、最初に払ったお金は返してくれるんですか」と聞いたら、着手金だからと言って返してくれませんでした。苦しい時に無理して工面したお金なのに無駄になってしまい、本当に落ち込みました。

もう地元はこりごりだと思い、多少遠くても名古屋の方で探しました。今度は、いろいろなホームページを見て少しは自分でも勉強して、自分は自己破産しかないんじゃないかと考え、自己破産をきちんとやってくれそうな事務所を探しました。

新たな事務所を探しているうちにアイフルから訴えられてしまいました。裁判所からの書類が家に届いて急がなければと思い、自分で探した名古屋の事務所に相談に行きました。

そこで自己破産の具体的な説明を聞き、ようやく安心しました。ただ、自分は訴えられているので、通常よりも急ぐ必要があると言われ、事務所の指示通り、必死になって書類を集めました。

一時はどうなるかと思いましたが、何とか自己破産の申立てをして、訴えられた裁判も取り下げてもらい、危機を乗り切ることが出来ました。その後、無事、免責決定も出て、ようやく本当の意味でほっとすることが出来ました。もう二度とこんな思いはしたくないので、今後は節約に努めたいと思います。

○司法書士からのコメント○
とにかく、業者の数が多いのと、借金の総額が高額だったのが印象に残っています。よほど与信が高かったのでしょう。相談に来られた時に一目で破産しかないと判断しました。

それにしても、こんな高額な借金で、しかもショッピングが多かった訳ですから任意整理で解決できるわけがありません。最初に受けた法律家は、あまりにも経験が無いか、それともひどく無責任かのどちらかでしょう。(あえて名前は出しませんが)

既に訴えられていましたので、申立が遅れると給料の差し押さえなどを受ける恐れがありましたから急ぎました。裁判は、なるべく引き伸ばして、破産予定だから取り下げるように業者にも裁判所にも説得しました。それでも申立までは取り下げてもらえなかったですね。

現在は貸金業法が改正されて貸出規制がありますから、ここまでの高額な借金はしたくても出来ないでしょう。そういう意味でも記憶に残る事例でした。

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