1月 11 2012
代位弁済
代位弁済とは一般の人にとっては聞きなれない言葉だと思います。しかし、この言葉は銀行に対する借金が返せなくなると必ず耳にする言葉です。
銀行ローンを借りる時には、消費者金融とは違って、ほとんどの場合で保証人を要求されます。しかし、最近では少額のカードローンを銀行も用意していて、これに関しては保証人不要となっているケースが多いのです。
ところが、ここが銀行らしいところですが、決して銀行は損しないような仕組を作っているのです。これが保証会社と呼ばれるものです。
保証人が不要の銀行のカードローンであっても必ず保証会社は付いています。(最近では高額の住宅ローンでも保証人ではなく保証会社になっているケースが多くなっています)
保証会社とは債務者が返済できなくなった時、銀行に対して代わりに支払ってくれる存在です。だから銀行は絶対に損はしないようになっているのです。
保証会社を付ける時には保証料が必要です。保証会社は銀行が損しない為に付けるのですから、本来、保証料は銀行が負担すべきものだろうと私は思うのですが、現実はそうなっていません。保証料は借りる時に債務者が負担するのです。(いかに銀行が保護されているか良く分かるでしょう。彼らはリスクを一切取らないで稼いでいる訳です)
そして、現実に銀行ローンが返せなくなった時に保証会社が代わりに銀行に支払うことを代位弁済と呼ぶのです。
このように書くと代位弁済によって債務者は支払義務から解放されるものと勘違いされている人もいるかもしれません。残念ながら全く違います。
代位弁済の後は、銀行に代わって保証会社が債権者になって債務者に取り立てるのです。そして、一般的に保証会社の方が取立てが厳しいのが普通です(銀行は損しないように保護されていますから品良く振舞えるのです)。
銀行のカードローンの中には消費者金融が保証会社になっているものすらあります。銀行から借りているつもりが、返済が滞った途端、取立てが消費者金融になったという笑えない話が現実にある訳です。
債務整理の場合、銀行は法定利息で貸していますので、利息の引き直しで減額になることはありません。従って、任意整理で登場することは、ほとんどない訳です。
銀行ローンの債務整理と言えば、ほとんどが自己破産や個人再生となります。破産や再生を考えている人は代位弁済という言葉を覚えておいた方が良いでしょう。









