司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

12月 19th, 2012

12月 19 2012

過払金請求への道③

今回は、③「もう返し終わって、せいせいしている。二度と思い出したくない。だから、やらない。」という理由で過払請求をためらっている人についてです。

このように考える人は比較的、郊外や郡部に住んでいる人に多い傾向があります。私の事務所の受任エリアで言うと、三河や岐阜県、三重県などが当てはまります。(もちろん、これらの地域の中にも、全くこのように考えない人もいます。あくまで比較の問題です)

実は③と④の人は、一見、違う考えのように見えますが、同じ部分も多いのです。③のように考えている人も、いざ取引履歴が開示されて正確な過払金の額が分かると、「やっぱり、やってもらおうか」と考えが変わる場合も少なくありません。ようするに、本当にどの位、戻ってくるかの具体的なイメージが出来ていないために、今までのサラ金とのつきあいの悪いイメージが先行してしまい、ためらってしまうのでしょう。

あと、①の人との共通点もあります。過払金が発生している人は、それなりに長くサラ金と取引を続けてきたわけですから。嫌なことも経験しています。苦しい時に厳しい取立てを受けたこともあるでしょう。たぶん、過払金請求をすることで、以前に経験した苦しいイメージが浮かんできてしまうのが嫌なのだと思います。

この点は、①の時にも説明しましたが、全く心配はいりません。司法書士が過払金請求を引き受けた場合、サラ金との交渉は全て司法書士が相手になります。これを破るとサラ金は違法行為になってしまうため、まず破りません。従って、依頼人はサラ金とは離れた立場になりますから、心配するような問題は起こらないのです。むしろ、苦しい取引をしてきた人こそ、その分を取り戻すために、過払金請求をするべきだと私は思っています。

他にも、サラ金とヤミ金を勘違いしていて、それでためらっている人もいます。これは、非常にもったいないことです。何故なら、サラ金とヤミ金は全く違うからです。

確かに一般の人から見たらサラ金も充分に強引でしつこい取立てをしますので、同じように感じてしまうのかもしれません。しかし、ヤミ金と比べたら、取立ての苛酷さは比較になりません。よくテレビなどでヤミ金の取立てのひどい状況をドキュメンタリーで写したりしていますので、それを見ると、こんなところには二度とかかわりたくないと思ってしまうのも無理はありません。

ヤミ金とは刑事罰になる利息を取っている業者であって、ようは犯罪者なのです。一方、サラ金は民事裁判で無効になる利息を取っているだけで、犯罪者ではありません。ヤミ金は金を貸しただけで警察につかまりますが、サラ金は金を貸しただけでは警察につかまりません。

これは大きな違いです。ところが、テレビなどでヤミ金の取立てシーンなどが放映されると、つい自分が借りているところも似たようなところじゃないかと思ってしまったりするのです。

これまで説明したとおり、サラ金に対して過払金請求をすることは、一般の人が思っているよりも安全です。あと、サラ金を嫌がったり怖がったりして、そのために真面目に返してきた人ほど過払金が発生しているものです。一度、やってみた人は、みなさんが、「やっぱり、やってよかった」と言います。まだ、ためらっている人は、このブログを読んで、一歩を踏み出してみて下さい。