2月 16 2012
臨時ニュース 丸和商事倒産 その5
民事再生手続に入った静岡県の中堅消費者金融の丸和商事ですが、平成24年2月16日付で再生計画案の認可決定が確定しました。残念ながら、これで武富士よりも低い弁済率が法的に正当化されてしまいました。もはや過払債権者は、この極端に低い弁済率(1.65%)を受け入れるしかありません。
それにしても、武富士の時もそうだったのですが、当事務所の依頼人は再生計画案に全て反対でした。しかし、債権者全体の投票結果は、今回も賛成多数だったのです。
正直なところ、1.65%なんて弁済率を受け入れる人が、過半数を超えて存在するなんて、今でも信じられません。一体、どういう仕掛けになっているのかと思います。
素直に考えて、こんな弁済率を提示されたら、「ふざけるな」という怒りの感情が湧き起こるのが自然な気がします(事実、当事務所の依頼人は皆さんそうでした)。
そして次にくるセリフが、「こんな会社、絶対に許せない。まともに払わないなら民事再生をつぶして破産させてやる」という反応です。(しごくまともな反応だと思います。私が依頼人の立場だとしても同じ反応を示すと思います)
ところが結果は武富士の時も今回も賛成多数の可決なのです。何かおかしくないでしょうか。
大きな疑問を感じながらも、裁判所の認可決定が確定した以上、この弁済率で支払われた上で丸和商事は生き残ります。(会社の名前はクレディアのように変わるかもしれませんが)
こんなことが許されてしまった以上、後に続く貸金業者が出るのは避けられないでしょう。丸和商事の結果を見たら、真面目に過払金を支払っている貸金業者は馬鹿馬鹿しくなってくるに違いありません。果たして今年は、どこが追随するでしょうか。









