12月
10
2019
うつ病により借金がふくらむのは良くある
最近よくみるのは、上司のパワハラにあい、うつ病になってしまい、会社を辞めることになって収入が減り、それで借金がふくらんでしまうというケースです。
このパターンは失業期間が長くなるので、借金の総額が大きくなる傾向があります。更に、失業しているので分割払いによる解決が難しいので、必然的に自己破産しか選択肢が無くなることになります。
自己破産は認められやすい傾向がある
このパターンは本人にとっては、とても深刻な話ですが、裁判所に自己破産を認めてもらう時には有利に働くことが多いです。
理由は、一つは医者にかかっていることが多いので、うつ病の診断書という証拠書類が手に入るということです。
他には、破産を認めないと自殺とかしかねないというリスクがありますので、裁判官も若干甘くなる傾向があるように私は思います。
病気によって働けなくなったのだから仕方が無いという理屈も、審査の時は有利に働く可能性が高いでしょう。
あきらめずに自己破産を考えよう
パワハラによるうつ病で仕事を辞めた場合、本人にとっては重大事件で、あまり何も考えたくないかもしれません。しかし、借金を放っておいても利息が増えていくばかりで状況は悪化していきます。
置かれている状況は確かに大変ですが、破産の審査が通常よりも通り易いということを前向きにとらえて、自己破産で借金を無くすことを考えてみましょう。
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自己破産の場合、手続が2種類ある
自己破産の場合、同時廃止事件と管財事件と大きく2種類の手続に分かれます。債務者の立場から見れば、だんぜん同時廃止事件の方が良いです。
まず、費用が違います。
同時廃止は裁判費用が2~3万円ですが、管財事件は20万~40万とケタが違います。
他にも破産管財人が、まるで税務署のように根掘り葉掘り色々なことを質問してきます。期間も管財事件の方が長いです。
同時廃止の基準は財産の額
債務者にとってメリットが多い同時廃止ですが、そのための基準は財産の額です。
裁判所によって微妙に異なりますが、だいたい40万円前後に設定していることが多いようです(名古屋地裁は40万です)。財産が多すぎると管財事件になってしまいますから、大変重要な問題です。
仮想通貨が値上がってしまった
私が依頼を受けた事例で、当初持っていた仮想通貨が予想以上に値上がってしまい困ったケースがあります。
具体的には30万ほど値上がりました。
すると財産が増えたことになり、当初予定していた同時廃止での申立てができなくなる可能性がでてきました。
財産を減らす必要がある
この場合、何とか財産を減らす方法を考えるのですが、もちろん浪費など認められません。これから自己破産する人の浪費を裁判所が認める訳がありません。
では方法がないかと言うと実は裏ワザがあります。
裁判所が文句を言わない減らし方があるのです。
仮想通貨の事例の場合も、この方法でほとんどの値上がり分を減らしました。
合法的に財産を減らす方法
まず、通常は分割で支払うことが多い自己破産の司法書士報酬を一括で支払ってもらいます。これならば破産の必要経費ですから裁判所は文句を言いません。
他にも、破産する人は各種税金や社会保険料などを滞納していることも多いので、それらの滞納金を一括で支払ってもらいます。これでだいぶ減るはずです。
それでも余る時は、壊れかけた生活必需品を買い替えるという方法があります。
冷蔵庫や洗濯機などがありますね。くれぐれも高額な高級品を買わないように気をつけましょう。
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