司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

1月 5th, 2010

1月 05 2010

シリーズ 司法書士事務所の見分け方③ 料金

 皆さん、明けましておめでとうございます。さて、本日は司法書士事務所の料金について私の感想を述べてみます。

 現在、司法書士と弁護士の料金は自由化されています。事務所ごとに料金が違っていても構わない訳です。私は個人的には料金の自由化には賛成の立場です。事務所ごとに法的サービスの内容が異なっていれば料金が違うのは、むしろ自然でしょう。もちろんサービスの内容が同じでも事務所の方針で料金を変えるのは認めるべきでしょう。そうしないと安く提供する自由が無くなってしまいますから。一方、他の事務所には無い付加価値を持っている事務所は高い料金を取ることも許されるべきでしょう。

従って、料金で問題が起こるのは高いか安いかでは無いと私は思っています。では何が問題かと言うと、それは「料金の透明化」だと思います。

要するに事前に自分の受けるサービスの内容と、それに対する料金の説明をしっかりと受けていれば、ほとんどの場合トラブルは起こりません。(これでトラブルが起こる場合は依頼人の側にも何らかの問題があると思われます)。

ところが、一部の事務所には料金の説明を事前に、しっかりとしていなかったり、あるいは広告宣伝に書かれている料金と実際にかかった料金が異なったりする場合があるようです。

依頼人にとって関心があるのは依頼が全て終了するまでのトータルの料金です。料金の説明を受けたり、広告の料金表を見たりした時に、依頼人は自分が支払う費用は全部で、これだけだと思って依頼を決めるのが普通の感覚でしょう。

ところが、依頼の途中で最初には聞いていなかった料金、広告に書かれていなかった料金を請求してくる事務所があるようです。こういう時にトラブルが発生しやすい訳です。

もちろん、法律サービスの場合、相手(債務整理の場合は業者)の出方によって依頼内容の変更や追加の依頼が必要になることはあります。その場合でも、変更や追加になった事情を説明した上で追加料金を請求していればトラブルは起こりにくいでしょう。問題になるケースの大半は説明不足の後で追加料金が請求される時だと思います。

それならば、依頼する側から料金トラブルを避ける最も有効な手段は、面談の際に依頼が終了するまでのトータルの費用はいくらなのかを必ず聞くということになるでしょう。

ただし依頼の内容によっては結末が、はっきりと示せない場合があります。こういう場合は予想される結末を、いくつか示した上で、この場合はいくら、こちらの場合はいくらと説明してくれる事務所が良いのではないでしょうか。

料金トラブルは非常に後味の悪いものになりがちなので、これから事務所を選ぶ人は充分に注意をして下さい。

 では次回は「仕事の選り好み」について取り上げます。