司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

1月 11th, 2011

1月 11 2011

アイクカードサービス

 アイクカードサービスという会社を、ご存知でしょうか。「アイク」と言う名前を聞いたことがあると言う方はあるかもしれません。今はCFJと呼ばれている外資系の中堅消費者金融の合併前の商号の一つが「アイク」でした。(アイク、ディック、ユニマットが合併してCFJとなりました) しかし、アイクカードサービスは同じシティグループの系列ではありましたが、別会社になります。

何故、過去形を使ったかと言うと、現在はシティグループを離れ、というか現実には経営悪化の為にシティグループから見放され、独立系となっています。

経営が悪化しているところに系列会社が手を引いてしまった訳ですから、ますます経営状態が悪くなるのは当然の成り行きでした。今や、この会社は過払金の請求をしても全く支払ってきません。何と裁判で勝訴判決を取っても、ふてぶてしく、「1割くらいしか払えません。不満があるなら、差押えでも何でも自由にして下さい。どうせ取るものありませんから」と開き直っています。

 実は、こういう会社が一番、困るのです。他にも似たような会社としてクラヴィス、ヴァラモス、アペンタクルなどがありますが、本当に支払う金が無いのか、それとも単に隠しているだけなのか、こちらからは調べようがないからです。

これらの会社に比べれば、武富士の方が、よほどマシだと言えるでしょう。何故なら武富士は法的な倒産手続を取っている訳ですから(全く問題が無い訳ではありませんが)裁判所の審査があります。裁判所が審査の結果、財産はこれだけですから分配します、と言われたら従うしかありません。少なくとも会社が勝手に、「これだけしか払えない」と言っているよりはマシだと言えるでしょう。

だから、アイクカードサービスのような会社は非常に悪質だと思う訳です。何故なら、本当に会社が苦しいのなら本来は倒産手続に入らなければならないはずだからです。

 しかし、このような問題のある会社が、いくつか存在するのが残念ながら現在の貸金業界です。今のところ、これらの会社から有効に取り立てる決定的な方法は見つかっていないのが現状です。(もちろん本当に、お金が無いのかもしれません。しかし、それなら武富士のように倒産手続を取るべきでしょう)