司法書士ジャーナル
橋本司法書士事務所ブログ

7月 18 2017

ギルドの「訪問通知書」とは 時効(時効援用15)

ギルドは直接自宅に訪問に来る頻度が比較的高い業者です。訪問の際、本人不在の場合、「訪問通知書」という書類を家族に渡したり、ポストに入れておいたりします(本人に渡す場合もあります)。書かれているのは、以下のような内容です。

『日頃弊社をご利用頂きまして誠にありがとうございます。
度重なる請求・通知にもかかわらず、貴殿から未だ契約どおりのお支払いを頂いておらず、本日集金に伺いました。つきましては、平成〇年〇月〇日までに下記ご請求金額をお支払下さい。』

上記の文章の下に、『お支払いが困難な場合は、必ず弊社担当宛にご連絡ください』と書かれていますので、つい連絡をしてしまったり、訪問の際にたまたま居合わせて、つい少額でも支払ってしまったりすると、後ほど時効による解決が困難になる場合がありますので注意が必要です。

法的に正式な時効援用通知を送らない限り、例え消滅時効期間が経過していてもギルドの請求は止まりません。再び訪問される可能性も高いです。

ここまで来ると放置していても解決しませんので、まずは専門家に相談しましょう。

より詳しい情報を知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/guild/

7月 10 2017

ギルドの「執行文」とは 時効(時効援用14)

ギルドから届く通知の中に、裁判所からの「執行文」があります。これは一般的な裁判書類である「訴状」や「支払督促」ではないため、受け取った人は「何だろう、これは」と扱いに迷ってしまうことがあります。

この執行文とは、過去に「仮執行宣言」や「判決」を取っていた業者が、それらを基に差し押さえをする場合、仮執行宣言や判決を取った時と業者の名前(商号)や本店所在地が変わっていた場合に取得するものです。

ようするに、差し押さえの前段階として行われるものなので、放置しておくと、いずれ差し押さえが来る可能性が極めて高いという、非常に危険性が高い書類ですから、必ず何らかの対処をする必要があります。

この書類が来るということは、過去のいずれかの時期に裁判で「仮執行宣言」や「判決」を取られていたということになります。

この、いずれかの時期が過去10年以内なのか、10年以上前なのかで話は変わってきます。10年以上前なのであれば、例え仮執行宣言や判決を取られていても消滅時効で解決することが可能です。

では、どこで判断するのでしょうか。
幸い執行文には文章の中に、元になった仮執行宣言や判決の事件番号が書かれています。その事件番号には平成〇〇年と言った年数が書かれているので、これで10年以上経過しているかが分かるようになっています。

事件番号を見て、10年以上経っていることが分かったら一刻も早く専門家に相談しましょう。最初に説明したように、この書類は放置しておくと極めて危険です。いつ差し押さえが来るか分かりません。あなたの勤め先や銀行に差し押さえの通知が届くかもしれないのです。

より詳しい情報が知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/guild/

7月 04 2017

ニッテレ債権回収の「法的手続の準備に入らざるを得ません」とは 時効(時効援用13)

ニッテレ債権回収は、他の債権回収会社と違って、剥がして中を見るタイプの葉書を送ってくることがあります。(封筒で届く会社が多いので、葉書は珍しいです)

表と裏の両方が剥がせるようになっていて、開くと、一方が「電信振込依頼書」、もう一方が「法的手続の準備に入らざるを得ません」という案内文が書かれています。

いきなり電信振込依頼書を送ってくるのも、債権回収会社の中では少数派ですから目立ちます。(たいていは振込口座が書かれた書面です)。滞納した時の電話代や電気代の請求に似ていなくもないので、そういう雰囲気を出したいのかもしれません。

「法的手続の準備に入らざるを得ません」というタイトルの内容は、「本状到達後7日以内に下記未払債務を当社口座にご送金ください」、「万一、ご送金、ご連絡のない場合は、誠に不本意ながら法的手続の準備に入ることを念のため申し添えます」、「なお、何か特別なご事情がある場合には、当社まで至急お申し出ください」のように書かれています。

何だか支払わないと大変なことになりそうだと思ってしまいそうな内容の文章なので、うっかり支払ってしまうと、せっかく時効期間が経過していても、時効の主張が出来なくなる恐れがあります。

例え支払わなくても、とりあえずニッテレに電話してしまった場合、返済の約束をして、それを相手に録音されてしまったら、上記と同様に時効の主張が出来なくなる可能性があります。(相手が録音しているかどうかは分かりませんので、この場合は、とりあえず時効の通知を送ってみることは可能です)

また、ニッテレは非常に多くのところから債権を買い取っています。例えば、NTTドコモなどの電話会社のカードなども含まれています。従って、「身に覚えの無い業者から請求が来た」と錯覚しやすいので注意が必要です。

ニッテレ債権回収から通知が届いた場合は架空請求ではありませんので、くれぐれも放置しないように気を付けて下さい。

より詳しい情報が知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/nittele/

6月 28 2017

土曜の出勤は丸ごと残業になる場合があります 残業代請求⑯ 

1日8時間勤務で、名目上は土日が休みのはずが、土日のどちらかに定期的に勤務シフトを組まれているケースって、実は結構多いですよね。私も相談の際に、このパターンを良く見かけます。

実は上記のパターンで勤務していた場合、土日の労働時間は丸ごと残業扱いになる可能性が高いのです。

何故なら、ごく一部の例外を除いて、週の労働時間は40時間と決められているからです。と言うことは、1日8時間なら、月曜から金曜で40時間働いたことになります。もし土日のどちらかに出勤したら、それは全て40時間オーバーなる訳です。それがフル出勤だとしたら、8時間の残業代が追加で発生していることになります。

前回、会社の言うとおりに計算したら残業代が少なくなる、と言う話をしましたが、今回の話も当てはまります。上記のようなケースでも、会社は丸ごと残業扱いにしていないことが多いでしょう。きちんと含めて計算したら、会社の提案する金額よりも高額になると考えられます。

故に、会社の提示する残業代を、そのまま信じるのは、損をする可能性が高いので注意しましょう。

より詳しい情報が知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/overtime/

5月 11 2017

ジェーピーエヌ債権回収株式会社の不当請求 時効(時効援用12)

ジェーピーエヌ債権回収株式会社は、株式会社セディナ債権回収から債権を譲り受けて請求しているケースがあります。

このように消費者金融やクレジット会社が、いくつもの会社に債権を譲渡していくことは特に珍しいことではありません。従って、全く身に覚えが無い会社から、法的には正当な請求を受けることは良くあることなので、安易に架空請求だと決めつけてはいけません。放置してしまった為に、後で裁判を起こされるなど、非常に困ったことになる恐れがあるからです。

だからと言って、請求された業者に連絡をしてしまうと、例え消滅時効で解決できる場合でも、業者は決して教えてくれずに支払いを要求してきます。ここで1円でも支払ってしまうと、「時効の利益の放棄」となり、全額支払う羽目に陥ってしまいますので注意が必要です。

参考までにジェーピーエヌ債権回収株式会社から届く請求書の例を記載します。送付される時期によって若干の文句の違いはあるかもしれませんが、だいたいは似ているでしょう。

請求書
前略、当「ジェーピーエヌ債権回収株式会社」は、債権を株式会社セディナ債権回収から譲り受けましたがそのお支払いがございません。
このまま放置されますと貴殿の一層の信用低下にもつながり、また遅延損害金が加算されるなど貴殿の不利益にもなります。つきまして、請求合計金額を直ちにお支払下さるようご通知いたします。
本状と行き違いにお支払の節は何卒ご容赦願います。
尚、ご不明の点及びご相談がございましたら、当社担当者までご一報ください。
草々

このような通知が届いたら、業者に連絡する前に、消滅時効に詳しい専門家に相談しましょう。

より詳しい情報が知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/debt/shometsu/

5月 10 2017

家計に余裕があると、管財になるかも 自己破産(32) 

最近の名古屋地裁本庁(名古屋市と、その周辺が管轄)の破産係の傾向として、「出来るだけ管財事件に回したがる」というのがあります。これは、破産を検討している人にとっては重大なことです。

破産には、同時廃止と管財事件という2種類の手続があり、どちらになるかは裁判所が決めます。一応、今までは基準のようなものがあり、財産が40万円以内の場合は同時廃止、40万円を超えていたら管財事件というものでした。

ところが、最近では、財産が40万円以内に納まっているのに管財事件に回されるケースが増えています。

管財事件は同時廃止と比べて、裁判費用が高額です(司法書士や弁護士の報酬のことではありません。裁判所に支払う費用です)。同時廃止のほとんどが3万円以内で納まるのに対して、管財事件は20万円~40万円もかかります。債務者にとっては大きな負担です。

では、どういうケースで管財に回されるのかと言うと、家計に余裕がある場合が多いのです。

そこそこの定期収入がある場合、例え財産が無くても、裁判所は管財事件に回して、すぐには手続を始めずに、しばらく裁判費用の積み立てを命じるのです。半年なり、1年なりで積み立てをして、裁判費用が貯まった段階で手続を始めます。(正直、鬼だと思いますね)

従って、そこそこの定期収入がある人の場合、名古屋地裁本庁の管轄で申し立てなくてはいけない時は、最近では自己破産ではなく個人再生をすすめるケースが増えています。

どうせ自己破産でも積み立てが命じられるなら、個人再生できっちり支払いを終えた方が本人の自信にもつながりますし、小規模個人再生ならば7年の制限もありません(破産後7年間は、再度の破産は出来ないという制限)。それに最近の個人再生は再生委員の選任が非常に少なくなっているのに対して、管財事件の場合は破産管財人がほとんど選任され色々と聞かれることになります。

このような事情があるので、名古屋地裁本庁の管轄地域で、家計に余裕がある状態で債務整理を検討している方は、自己破産を選択する前に個人再生が可能かどうかを調べてみることを、おすすめします。

より詳しい情報を知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/debt/jikohasan/
http://www.hashiho.com/debt/kojinsaisei/

4月 20 2017

ギルドの「最後通告書」とは 時効(時効援用11)

株式会社ギルドから送られてくる書類の中でも、比較的多く見られるのが「最後通告書」です。

これは、以下のような文面となっています。

最後通告書
日頃弊社をご利用頂きまして誠にありがとうございます。
再三の請求にもかかわらず、未だ貴殿よりお支払頂いておりません。長期に渡り債務不履行の状態が継続しております。貴殿にも相当なご事情があるものと察しますが、このままの状況が続きますと、法的手続等の検討をせざるを得ません。つきましては、平成〇年〇月〇日までに「ご請求金額欄」に表記しております金額をお支払ください。また、期日までにご返済が困難な場合、返済計画のご相談を承りますので、弊社窓口までにご連絡願います。尚、本書は、平成〇年〇月〇日現在で作成しておりますので、本書と入れ違いにご入金されている場合は、ご容赦願います。

一見、ていねいな語り口で、いかにも「早く連絡しなくてはいけない」という気持ちにさせる文章ですが、ちょっと待ってください。もし、あなたが消滅時効の条件を満たしているならば、絶対に連絡を取るべきではありません。

相手は金貸しのプロです。あなたが消滅時効で借金を帳消しにできることを教えてくれることは、まずありません。むしろ、時効が後で使えなくなるように、あの手この手で、あなたを誘導しようとするでしょう。もし、この誘導に引っかかってしまったら、せっかく使えたはずの時効援用が出来なくなる可能性もあります。

ギルドの最後通告書は他の貸金業者に比べて不親切に出来ています。この書面からでは、最終支払日や過去の裁判の有無などは表示されていません。従って、時効の条件を満たしているかどうかは、あなたの記憶で判断するしかありません。

条件を満たしていると思ったら、業者に電話をする前に専門家に相談しましょう。あなたの借金は支払う必要が無いかもしれません。

より詳しい情報が知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/guild/

4月 11 2017

無職だと個人再生は出来ないのか?  個人再生(38) 

原則としては、個人再生は定期収入があることが条件になっています。減額した後の借金を3年の分割払いで支払っていくことが前提の手続だからです。しかし、無職の人でも個人再生が可能な場合があります。現実に、私が取り扱った依頼で、無職の時に相談を受けて個人再生の認可をもらった事例が複数あります。

もちろん無条件で認可をもらえる訳ではありません。無職で認可を得るには、2~3カ月以内に就職する予定があり、給料の額もだいたい分かっている場合に限ります。

逆に言えば、上の条件を満たしていれば、個人再生をあきらめる必要はありません。他の事務所で「出来ない」と言われて私の事務所に来て、条件を満たしていることが分かったので手続をして、無事に認可を得たケースが現実にあります。

個人再生の場合、全体の件数が少ないので(自己破産の10分の1程度)、慣れていない専門家も結構います。相談の時に経験の少ない専門家に当たると、上記の事例のように、可能なのに不可能と判断されてしまう可能性もあります。

無職でも就職予定がはっきりしているのなら、個人再生を検討する余地はありますので、知っておいて下さい。

より詳しい情報が知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/debt/kojinsaisei/

4月 06 2017

破産すると財産はどうなるの?  個人再生(37) 

借金を返せない場合、多くの人が最初に考えるのは自己破産でしょう。もちろん利率が高い頃から長い年数(7年以上)借りていれば、過払金が発生している可能性もありますが、最近では貸金業者の利率が下がっていますので当てはまる人が少なくなっています。

自己破産を考えた場合、まず不安になるのが、財産はどの程度、手元に残るのか、ということではないでしょうか。

この答えは実は裁判所によって異なります。私の経験では、40万程度に設定されているケースが最も多いと思います。私の地元の名古屋地裁でも40万となっています。

ちなみに、裁判所が重視する財産は、①不動産、②預貯金、③自動車(時価)、④生命保険の解約返戻金見込額、⑤退職金見込額の8分の1(退職間近の場合は4分の1)などです。これらの金額の合計が40万円以内になっていれば手元に残る可能性が高いと言えます。

しかし、40万円を超えた財産を持っている場合、管財事件となり、裁判所から破産管財人が選任されて、管財人の裁量により財産の換価処分(売却して現金に換える)が行われることになります。こうなると、費用も時間も膨大にかかることになります。(管財人の報酬は、債務者が裁判所に収める予納金から支払われますので、予納金が非常に高額になります。40万くらいが相場です)

この時、もし定期収入がある仕事を持っていた場合、あるいは近いうちに仕事に就く予定がある場合、管財事件を避けて個人再生という別の選択をすることが可能となります。これは、是非、一度は検討してみるべきだと、私は思っています。

個人再生ならば、破産の管財事件に比べたら、費用も安いし時間も早いです。そして何より、ほとんどの財産が換価処分をする必要が無く手元に残ります。これだけメリットあるにもかわらず、経験している司法書士や弁護士が少ないために、すすめる事務所が少なく、あまり利用されていないという、非常にもったいない状況になっています。

個人再生を利用すると、借金の総額が500万円以内の場合は100万円に減額されます(例えば400万円の借金が100万円になるのです)。借金総額が500万円を超えた場合は更にお得で、何と5分の1まで減額されます(一千万円の借金なら200万円になります)。しかも減額された上で、更に3年間の分割払いに変更されます。この分割払いには何と利息がつきません。単純に減額された金額を36カ月で割った金額を毎月支払えば良いのです。(例えば、400万円の借金が、毎月2万8000円の支払いに変わるのです)

これだけメリットがある訳ですから、当事務所では財産が40万円を超えていて定期収入がある方に対しては個人再生を推奨しています。実際に、個人再生を選択された結果、ほとんどの方が「個人再生にして良かった」と満足して頂いています。

個人再生は、「経験者が少ない」「慣れていない」等の理由で避ける事務所が少なくありません。良く分からないまま自己破産を選択されている人も多いです。もし自分に当てはまっていると感じた場合は、一度、個人再生について詳しく知った上で決めても遅くは無いと思います。

個人再生について、より詳しく知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/debt/kojinsaisei/

3月 29 2017

本当はもっと高い賃金の単価  残業代請求⑮ 

残業代請求をする場合、まずは賃金の単価を計算する必要があります。1時間当たりの単価に残業時間をかけて1.25倍したものが残業代となるからです。(正確には、深夜や休日などは倍率が異なりますので、もう少し複雑です)

しかし、相談者が最初に予想してきた金額を見ると、ほとんどの場合、この単価を安く見積もっています。会社が出してきた残業代計算の単価を使っていることが多いからです。

残業代計算をする時の賃金単価のことを専門用語で「算定基礎賃金」と言います。算定基礎賃金は労働基準法で計算の仕方が厳格に決まっています。しかし、ほとんどの会社では(特に中小企業では)、算定基礎賃金の計算が間違っています。残業代を安くするために、わざと間違えているのか、それとも正しい計算の仕方を知らないのかは分かりません。

従って、私の経験では、相談者が当初に予想した残業代よりも、事務所で計算した方が高くなるケースがほとんどです。それはそうでしょう。残業時間にかける金額が高くなったら、当然、計算結果も高くなりますから。

会社の提示した単価で残業代計算をして、自分で請求しようとしている人は、請求金額が実際よりも少なくなり損をしている可能性があります。私の取り扱った事例の中には、相談時の本人の計算では63万円で、事務所で計算したら134万円になったケースが実際にありました。司法書士報酬を差し引いたとしても、大幅な増額になりますね。

実は、会社は、本人が直接に請求すると、多少の減額交渉をしますが、その後は意外と支払う場合が多いのです。これは、法律家から請求された場合に比べたら随分と安い請求だということが分かっているからではないかと、私は個人的に思っています。(下手に支払いを渋って、法律家に駆け込まれたら敵わない、それなら今のうちに支払って終わらせてしまおうと、思っているのではないでしょうか)

より詳しい情報を知りたい方は以下をクリック

http://www.hashiho.com/overtime/

« Prev - Next »